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2026年の公示地価は全国平均で前年比+2.8%と5年連続で上昇し、9月16日公表の基準地価も全用途平均+1.5%と上昇が続きました。ただし公示地価では全国1,533市区町村のうち719(およそ47%)が下落し、基準地価の住宅地は47都道府県のうち24県で下落しています。
この記事でわかること
2026年3月17日、国土交通省が「令和8年地価公示」を公表しました。ニュースで報じられたのは「全国平均+2.8%」「バブル後最大の伸び」という見出しです。しかし、この数字だけを見て「自分の土地も上がっているはずだ」と考えるのは危険です。
本記事では、都道府県別の動きを国土交通省の公表値で、市区町村別の動きを当サイトが公表データを集計し直した結果で示し、どこが上がり、どこが下がったのかを一覧で示します。あわせて、実際に売買された土地の価格データも独自に集計しました。地価の指標そのものの違い(公示地価・路線価・実勢価格など)については路線価・公示地価・実勢価格の違いを徹底解説|土地の調べ方で詳しく解説しています。
※本記事は2026年9月26日時点の情報をもとに更新しています。都道府県別の変動率を国土交通省の公表値に統一し、2026年9月16日公表の基準地価の結果を反映しました。

国土交通省「令和8年地価公示」によると、2026年1月1日時点の地価は全用途平均で前年比+2.8%でした。用途別では商業地が+4.3%と、住宅地の+2.1%のおよそ2倍のペースで上昇しています。
用途 | 2026年の変動率 | 全国平均価格 |
|---|---|---|
全用途平均 | +2.8% | 298,372円/㎡ |
住宅地 | +2.1% | 144,740円/㎡ |
商業地 | +4.3% | 758,047円/㎡ |
(出典:国土交通省「令和8年地価公示」、2026年3月17日公表)
公示地価は、国が毎年1月1日時点の土地の価格を調査して3月に公表する指標です。全国約26,000地点の「標準地」について、2人以上の不動産鑑定士が鑑定した結果をもとに決まります。
商業地の伸びが大きいのは、訪日外国人の増加によるホテル・店舗用地の需要と、都市部の再開発が価格を押し上げているためです。住宅地も5年連続で上昇していますが、伸び幅は商業地ほどではありません。
全国平均の変動率は2022年に+0.6%とプラスに転じて以降、5年続けて上昇し、しかも毎年伸び幅が拡大しています。

2026年の+2.8%という数字は、バブル崩壊後の1992年以降で最大の伸び率です。ただし2025年の+2.7%からの上げ幅は0.1ポイントで、上昇のペースそのものは横ばいに近づいています。「まだ上がっている」と「勢いは緩やかになっている」が同時に起きているのが2026年の特徴です。
不動産価格全体の見通しや、売買のタイミングについては2026年不動産価格の見通しと売買タイミングで詳しく扱っています。
全国平均は、上がった地点と下がった地点をすべてならした数字です。当サイトが公示地価のデータを市区町村別に集計したところ、住宅地で上昇したのは1,533市区町村のうち762、下落は719でほぼ半数に達しました。
つまり「全国的に地価が上がっている」という表現は、実態としては「全国の約半分の市区町村で上がっている」に近いものです。自分の土地がどちらに含まれるかは、全国平均ではなく都道府県別・市区町村別のデータを見るしかありません。次章から、その一覧を示します。

住宅地の変動率が最も高かったのは東京都の+6.5%、2位は沖縄県の+6.4%でした。以下は国土交通省が公表した全47都道府県の変動率の一覧です。7月1日時点の基準地価(2026年9月16日公表)の住宅地の変動率もあわせて載せています。
上位10県だけを知りたい方は、東京都・沖縄県・千葉県・福岡県・神奈川県・佐賀県と、+2.8%で並ぶ宮城県・熊本県・大阪府・大分県までを確認してください。下位は和歌山県(-0.6%)、新潟県・徳島県(-0.5%)、島根県・愛媛県・鹿児島県(-0.4%)の順に下落幅が大きくなっています。
順位 | 都道府県 | 住宅地の変動率 | 基準地価(7月)の住宅地 | 商業地の変動率 | 住宅地の平均単価※ |
|---|---|---|---|---|---|
1 | 東京都 | +6.5% | +5.8% | +12.2% | 564,636円/㎡ |
2 | 沖縄県 | +6.4% | +5.3% | +7.3% | 130,350円/㎡ |
3 | 千葉県 | +4.6% | +3.4% | +5.8% | 129,885円/㎡ |
4 | 福岡県 | +3.7% | +2.1% | +5.2% | 121,702円/㎡ |
5 | 神奈川県 | +3.4% | +3.1% | +7.3% | 221,019円/㎡ |
6 | 佐賀県 | +2.9% | +1.1% | +4.5% | 36,796円/㎡ |
7 | 宮城県 | +2.8% | 0.0% | +4.6% | 91,044円/㎡ |
7 | 大分県 | +2.8% | +1.2% | +3.3% | 50,378円/㎡ |
7 | 大阪府 | +2.8% | +3.0% | +8.5% | 165,510円/㎡ |
7 | 熊本県 | +2.8% | +0.8% | +3.4% | 62,723円/㎡ |
11 | 京都府 | +2.3% | +1.2% | +7.9% | 163,962円/㎡ |
12 | 兵庫県 | +2.2% | +1.4% | +4.0% | 146,793円/㎡ |
13 | 埼玉県 | +2.0% | +1.6% | +3.2% | 149,494円/㎡ |
14 | 愛知県 | +1.8% | +1.3% | +3.2% | 131,988円/㎡ |
15 | 広島県 | +1.5% | +0.5% | +3.1% | 96,829円/㎡ |
16 | 長野県 | +1.2% | +0.7% | +0.7% | 37,171円/㎡ |
16 | 長崎県 | +1.2% | +0.1% | +1.4% | 46,270円/㎡ |
18 | 茨城県 | +1.0% | +1.3% | +1.0% | 34,746円/㎡ |
19 | 石川県 | +0.9% | +0.3% | +2.0% | 59,447円/㎡ |
19 | 岡山県 | +0.9% | -0.2% | +2.2% | 47,781円/㎡ |
19 | 滋賀県 | +0.9% | +0.6% | +2.8% | 55,426円/㎡ |
22 | 秋田県 | +0.7% | -0.4% | +1.2% | 23,041円/㎡ |
22 | 山口県 | +0.7% | 0.0% | +0.8% | 35,971円/㎡ |
24 | 宮崎県 | +0.6% | +0.3% | +0.5% | 33,349円/㎡ |
24 | 北海道 | +0.6% | -0.3% | +2.5% | 53,198円/㎡ |
26 | 三重県 | +0.4% | -0.3% | +0.5% | 39,119円/㎡ |
26 | 福島県 | +0.4% | -0.7% | +1.7% | 38,009円/㎡ |
28 | 岩手県 | +0.3% | -0.7% | -0.3% | 35,429円/㎡ |
29 | 山形県 | +0.2% | -0.5% | +0.1% | 27,170円/㎡ |
29 | 青森県 | +0.2% | -0.5% | +0.1% | 24,707円/㎡ |
29 | 富山県 | +0.2% | -0.2% | +0.3% | 36,647円/㎡ |
32 | 静岡県 | 0.0% | -0.1% | +0.8% | 72,258円/㎡ |
32 | 鳥取県 | 0.0% | -0.6% | -0.6% | 29,585円/㎡ |
32 | 福井県 | 0.0% | -0.4% | +0.3% | 39,632円/㎡ |
32 | 群馬県 | 0.0% | -0.2% | +0.3% | 37,627円/㎡ |
36 | 香川県 | -0.1% | -0.3% | +0.2% | 45,735円/㎡ |
36 | 奈良県 | -0.1% | -0.8% | +1.0% | 69,525円/㎡ |
38 | 栃木県 | -0.2% | 0.0% | +0.2% | 35,519円/㎡ |
38 | 高知県 | -0.2% | -0.5% | -0.3% | 52,195円/㎡ |
38 | 岐阜県 | -0.2% | -0.7% | +0.6% | 46,617円/㎡ |
41 | 山梨県 | -0.3% | -0.6% | +0.2% | 34,489円/㎡ |
42 | 島根県 | -0.4% | -1.0% | -0.9% | 34,585円/㎡ |
42 | 愛媛県 | -0.4% | -1.0% | -0.2% | 52,802円/㎡ |
42 | 鹿児島県 | -0.4% | -1.0% | -0.4% | 45,024円/㎡ |
45 | 徳島県 | -0.5% | -1.2% | -0.4% | 48,315円/㎡ |
45 | 新潟県 | -0.5% | -0.8% | -0.5% | 37,662円/㎡ |
47 | 和歌山県 | -0.6% | -0.5% | -0.1% | 41,505円/㎡ |
(出典:変動率は国土交通省「令和8年地価公示」第5表 都道府県別・用途別対前年平均変動率、および「令和8年都道府県地価調査」(2026年9月16日公表)の公表値。※平均単価は当サイトが国土交通省「国土数値情報 地価公示データ(2026年)」を都道府県別に集計した値で、国土交通省の公表値ではありません)
上位を見ると、東京都(東京都の地価推移・最新地価情報)と沖縄県(沖縄県の地価推移・最新地価情報)が抜けています。東京都は再開発と人口集中、沖縄県は観光需要と人口増という、成り立ちの違う2つの上昇です。3位の千葉県(千葉県の地価推移・最新地価情報)はつくばエクスプレス沿線を中心とした子育て世代の流入が効いています。4位の福岡県(福岡県の地価推移・最新地価情報)と5位の神奈川県(神奈川県の地価推移・最新地価情報)も、都市部への人口集中を背景に3%台の上昇です。
東京都の内訳(23区・多摩地域別のランキング)は東京都の地価2026|多摩地域の地価ランキング・基準地価・今後の見通しで詳しく扱っています。
一方、下位には和歌山県(和歌山県の地価推移・最新地価情報)・新潟県・徳島県・島根県・愛媛県・鹿児島県が並びます。いずれも人口減少が続き、県庁所在地以外の下落が全体を押し下げている県です。鹿児島県の詳しい動向は鹿児島・宮崎の地価2026|南九州の上昇と二極化で解説しています。
変動率と並んで重要なのが、そもそもの価格水準です。住宅地の平均単価は東京都が564,636円/㎡であるのに対し、最も低い秋田県(秋田県の地価推移・最新地価情報)は23,041円/㎡でした。同じ「1㎡の宅地」でも、東京都と秋田県では24.5倍の開きがあります。
この差は、変動率よりもはるかに大きい格差です。たとえば秋田県の地価が仮に年10%上昇しても、単価は約25,000円/㎡にしかならず、東京都との差はほとんど縮まりません。「上昇率が高い=価格が高い」ではない点は、エリアを比較するうえで押さえておきたいところです。
土地の予算を考えるときは、変動率よりも平均単価と面積の掛け算で見るほうが実感に近くなります。たとえば同じ40坪(約132㎡)の土地でも、東京都の平均単価なら約7,450万円、秋田県なら約304万円という計算になります(いずれも当サイトの平均単価をもとにした単純計算で、実際の価格は立地・形状・接道条件で大きく変わります)。
住宅地が上昇したのは31都道府県、下落したのは12県で、群馬県・福井県・静岡県・鳥取県の4県は横ばい(0.0%)でした。両者を分けているのは、大きく言えば人口が増えているか、外から人が来ているかの2点です。
ただし「下落県のすべてが下がっている」わけではありません。たとえば東北地方は仙台市が上昇する一方で沿岸部が下落しており、県単位の平均では見えない差があります。詳しくは東北の地価2026|仙台上昇と沿岸下落の二極化をご覧ください。同様の構造は山陰・山口でも起きており、山陰・山口の地価2026|松江+7%と津和野-4.8%の差で具体的に解説しています。

商業地は住宅地より広い範囲で上昇しました。国土交通省の公表値では、商業地が上昇したのは38都道府県です。
順位 | 都道府県 | 商業地の変動率 | 平均単価※ |
|---|---|---|---|
1 | 東京都 | +12.2% | 3,337,669円/㎡ |
2 | 大阪府 | +8.5% | 1,315,902円/㎡ |
3 | 京都府 | +7.9% | 1,006,219円/㎡ |
4 | 神奈川県 | +7.3% | 720,091円/㎡ |
4 | 沖縄県 | +7.3% | 261,058円/㎡ |
6 | 千葉県 | +5.8% | 386,121円/㎡ |
7 | 福岡県 | +5.2% | 644,054円/㎡ |
8 | 宮城県 | +4.6% | 484,931円/㎡ |
9 | 佐賀県 | +4.5% | 77,031円/㎡ |
10 | 兵庫県 | +4.0% | 402,077円/㎡ |
(出典:変動率は国土交通省「令和8年地価公示」第5表の公表値。※平均単価は当サイトが国土交通省の地価公示データを都道府県別に集計した値)
上位の顔ぶれは、訪日外国人の受け入れ拠点と重なります。東京都・大阪府(大阪府の地価推移・最新地価情報)・京都府(京都府の地価推移・最新地価情報)はいずれもホテル用地・店舗用地の需要が強く、商業地の平均単価も東京都3,337,669円/㎡、大阪府1,315,902円/㎡(当サイト集計)と突出しています。関西の詳しい動向は京都・神戸の地価2026|関西住宅市場と注目エリア解説、大阪の詳しい動向は大阪・福岡の地価2026|浪速区+15.5%と福岡11年連続上昇で扱っています。
2026年で最も見落とされているのが工業地です。工業地は47都道府県のうち46で上昇し、下落したのは宮崎県(-0.1%)だけでした。住宅地の上昇が31都道府県にとどまったのと比べると、上昇の広がりは工業地が圧倒的です。
順位 | 都道府県 | 工業地の変動率 | 平均単価※ |
|---|---|---|---|
1 | 佐賀県 | +12.4% | 63,250円/㎡ |
2 | 千葉県 | +9.3% | 107,418円/㎡ |
3 | 熊本県 | +9.1% | 56,417円/㎡ |
4 | 宮城県 | +8.5% | 58,621円/㎡ |
5 | 京都府 | +8.2% | 128,898円/㎡ |
5 | 兵庫県 | +8.2% | 105,570円/㎡ |
7 | 東京都 | +8.1% | 329,550円/㎡ |
8 | 大阪府 | +7.5% | 140,159円/㎡ |
9 | 福岡県 | +7.3% | 82,922円/㎡ |
10 | 滋賀県 | +6.8% | 33,953円/㎡ |
(出典:変動率は国土交通省「令和8年地価公示」第5表の公表値。※平均単価は当サイトが国土交通省の地価公示データを都道府県別に集計した値)
全国トップは佐賀県の+12.4%でした。佐賀県の工業地の標準地3地点はいずれも鳥栖市にあります。福岡都市圏に近く九州の高速道路の結節点にあたるため、物流施設だけでなく配送機能を必要とする製造業からの引き合いが強く、用地不足が顕著だと報じられています(出典:佐賀新聞)。佐賀県の工業地は10年連続のプラスです(佐賀県の地価推移・最新地価情報)。
2位の千葉県(+9.3%)は首都圏の物流施設の集積、3位の熊本県(+9.1%)と4位の宮城県(+8.5%)は半導体関連の工場進出が背景にあります。熊本の状況は熊本・大分・長崎の地価2026|TSMC後の九州中南部最新動向、宮城を含む東北は東北の地価2026|仙台上昇と沿岸下落の二極化、千葉を含む首都圏郊外は神奈川・埼玉・千葉の地価2026|市区町村ランキングと土地価格で詳しく解説しています。
用途別のランキングを並べると、同じ県でも用途によって順位が大きく違うことがわかります。
滋賀県のように住宅地の伸びが小さいのに工業地だけが大きく伸びている県は、企業の設備投資が先行し、住む人の流入がまだ追いついていない状態と読めます。工場の稼働から数年遅れて従業員向けの住宅需要が出てくるため、こうしたエリアは住宅地の動きを継続して見る価値があります。滋賀県の住宅地の状況は滋賀・奈良の地価2026|関西圏ベッドタウンの最新相場と注目エリアで詳しく扱っています。逆に工業地の上昇が止まったときは、その後の住宅需要も鈍りやすくなります。

市区町村別に見ると、住宅地の上昇率トップは長野県白馬村の+22.73%でした。なお全国の上位20市区町村のうち13は東京23区が占めるため、ここでは23区を除いた全国の上位20を掲載します(23区のランキングは東京23区 地価上昇率ランキング2026|全23区の地価・坪単価・住宅地ランキングを比較をご覧ください)。
順位 | 市区町村 | 都道府県 | 住宅地の変動率 | 平均単価 |
|---|---|---|---|---|
1 | 白馬村 | 長野県 | +22.73% | 18,183円/㎡ |
2 | 野沢温泉村 | 長野県 | +21.55% | 29,325円/㎡ |
3 | 流山市 | 千葉県 | +13.23% | 194,196円/㎡ |
4 | 軽井沢町 | 長野県 | +12.03% | 71,192円/㎡ |
5 | 宮古島市 | 沖縄県 | +11.68% | 34,125円/㎡ |
6 | 倶知安町 | 北海道 | +11.10% | 100,667円/㎡ |
7 | 大阪市浪速区 | 大阪府 | +10.90% | 541,000円/㎡ |
8 | 大阪市西区 | 大阪府 | +10.55% | 956,000円/㎡ |
9 | 守谷市 | 茨城県 | +10.34% | 136,788円/㎡ |
10 | 久山町 | 福岡県 | +10.03% | 48,433円/㎡ |
11 | 北谷町 | 沖縄県 | +9.52% | 194,000円/㎡ |
12 | 南風原町 | 沖縄県 | +9.19% | 120,375円/㎡ |
13 | 大阪市北区 | 大阪府 | +9.09% | 621,000円/㎡ |
14 | 筑前町 | 福岡県 | +8.87% | 31,750円/㎡ |
15 | 北中城村 | 沖縄県 | +8.80% | 104,917円/㎡ |
16 | 大阪市鶴見区 | 大阪府 | +8.72% | 276,250円/㎡ |
17 | 本部町 | 沖縄県 | +8.70% | 18,150円/㎡ |
18 | 八重瀬町 | 沖縄県 | +8.64% | 87,088円/㎡ |
19 | 大阪市中央区 | 大阪府 | +8.40% | 772,667円/㎡ |
20 | 大阪市都島区 | 大阪府 | +8.38% | 369,643円/㎡ |
(出典:当サイトが国土交通省の地価公示データ(2026年)を市区町村別に集計)
1位の白馬村と2位の野沢温泉村は、いずれもスキーリゾートとして海外からの人気が高いエリアです(長野県の地価推移・最新地価情報)。なお同じ白馬村でも、相続税評価の基準となる路線価では村道和田野線が+32.7%と3年連続で全国1位になっています。公示地価は村全体の標準地の平均、路線価は個別の道路ごとの評価であるため、同じ地名でも数字が異なります。路線価側の動きは路線価トップ白馬+32.7%|観光地が牽引で解説しています。白馬・軽井沢を含む甲信越の詳細は長野・山梨の地価2026|軽井沢・白馬が2桁上昇、富士山麓も急騰の理由をご覧ください。
もうひとつ目立つのが沖縄県の広がりです。上位20のうち宮古島市・北谷町・南風原町・北中城村・本部町・八重瀬町の6市町村が沖縄県で、住宅地の県平均が全国2位(+6.4%)だったことの裏付けになっています。詳しくは沖縄・広島の地価2026|北谷+9.5%と広島駅ビル効果で扱っています。
3位の流山市(+13.23%)と9位の守谷市(+10.34%)は、つくばエクスプレス沿線で子育て世代の流入が続くエリアです。北関東の動向は北関東(茨城・栃木・群馬)の地価2026|市町村ランキングと土地・中古住宅相場で、大阪市内各区の上昇は大阪・福岡の地価2026|浪速区+15.5%と福岡11年連続上昇で詳しく解説しています。倶知安町を含む北海道は北海道の地価2026|札幌一人勝ちとニセコ・北広島の意外な伸びをご覧ください。
参考までに、東京23区の上昇率は港区+16.52%、台東区+13.96%、目黒区+13.51%で、23区の平均は+10.17%でした。
一方、下落率が大きかった10市区町村は次のとおりです。
順位 | 市区町村 | 都道府県 | 住宅地の変動率 | 平均単価 |
|---|---|---|---|---|
1 | 珠洲市 | 石川県 | -6.48% | 8,350円/㎡ |
2 | 輪島市 | 石川県 | -5.62% | 21,800円/㎡ |
3 | 本別町 | 北海道 | -5.30% | 8,100円/㎡ |
4 | 津和野町 | 島根県 | -4.75% | 22,150円/㎡ |
5 | 山田町 | 岩手県 | -4.10% | 17,600円/㎡ |
6 | 羽咋市 | 石川県 | -4.05% | 13,050円/㎡ |
7 | 赤平市 | 北海道 | -4.02% | 3,042円/㎡ |
8 | 広尾町 | 北海道 | -3.95% | 5,475円/㎡ |
9 | 南三陸町 | 宮城県 | -3.95% | 15,325円/㎡ |
10 | 牟岐町 | 徳島県 | -3.95% | 14,600円/㎡ |
(出典:当サイトが国土交通省の地価公示データ(2026年)を市区町村別に集計)
ワースト1位の珠洲市と2位の輪島市はいずれも石川県能登地方で、能登半島地震の影響が続いているとみられます。3位以降は北海道・岩手県・島根県・徳島県などの人口減少が進む町村が並びます。共通するのは、鉄道や高速道路の結節点から離れ、観光・産業のいずれの需要も細っている点です。
島根県津和野町(-4.75%)については山陰・山口の地価2026|松江+7%と津和野-4.8%の差で、同じ県内でも松江市が+7%台で上昇している対比を詳しく扱っています。
市区町村別の内訳を集計すると、次のようになりました。

上昇と下落がほぼ半々であるという事実は、「全国平均+2.8%」という見出しからは読み取れません。全国平均が押し上げられているのは、東京23区や大都市中心部のように価格水準が高いエリアが大きく上昇しているためです。
売却を検討している方にとっては、自分のエリアが762側なのか719側なのかで戦略が変わります。上昇エリアなら価格の様子を見る余地がありますが、下落が続くエリアでは「待つほど条件が悪くなる」可能性を考える必要があります。

上昇している市区町村を並べると、次の5つのうち少なくとも1つを備えていることがわかります。
特に2つ目については、北海道千歳市がわかりやすい例です。当サイトの集計では千歳市の商業地平均は+29.82%ですが、地点別では千歳市千代田5丁目が+44.1%と全国1位を記録しました。市の平均と地点別の数字ではこれだけ差が出ます。背景はラピダス千歳地価+44%!半導体工場誘致バブルから学ぶ「次に来る街」で詳しく解説しています。
下落している市区町村は、上の5条件がどれも当てはまらないケースがほとんどです。加えて次の要素が重なると下落幅が大きくなります。
注意したいのは、同じ県内でも条件を満たす市と満たさない町が混在している点です。県平均が下落していても県庁所在地は上昇している、というケースは各地で起きています。県単位で判断せず、市区町村単位まで見ることが重要です。

公示地価が示すのは、条件の整った「標準地」1地点ごとの正常な価格です。これに対して、実際の売買では形や広さ、道路との接し方がばらばらの土地が取引されます。2026年1〜3月に売買された宅地(土地のみ)について、国土交通省の取引価格情報を当サイトで都道府県別に集計し、1㎡あたりの中央値を公示地価の平均と並べました。
都道府県 | 実取引価格の中央値 | 取引件数 | 参考:公示地価 住宅地の平均(当サイト集計) |
|---|---|---|---|
東京都 | 495,000円/㎡ | 358件 | 564,636円/㎡ |
神奈川県 | 190,000円/㎡ | 386件 | 221,019円/㎡ |
大阪府 | 170,000円/㎡ | 407件 | 165,510円/㎡ |
京都府 | 135,000円/㎡ | 154件 | 163,962円/㎡ |
愛知県 | 88,000円/㎡ | 680件 | 131,988円/㎡ |
兵庫県 | 74,500円/㎡ | 330件 | 146,793円/㎡ |
埼玉県 | 65,000円/㎡ | 444件 | 149,494円/㎡ |
広島県 | 59,000円/㎡ | 177件 | 96,829円/㎡ |
静岡県 | 50,000円/㎡ | 456件 | 72,258円/㎡ |
沖縄県 | 45,000円/㎡ | 101件 | 130,350円/㎡ |
宮城県 | 41,500円/㎡ | 116件 | 91,044円/㎡ |
福岡県 | 37,000円/㎡ | 320件 | 121,702円/㎡ |
千葉県 | 33,000円/㎡ | 401件 | 129,885円/㎡ |
北海道 | 28,000円/㎡ | 517件 | 53,198円/㎡ |
長野県 | 15,000円/㎡ | 297件 | 37,171円/㎡ |
(出典:当サイトが国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報を集計。2026年第1四半期・種類「宅地(土地)」・取得日2026年8月21日。取引件数が3件未満の都道府県は掲載していません)
最も高いのは東京都の495,000円/㎡で、最も低い長野県の15,000円/㎡とは33倍の開きがあります。公示地価のランキングと同じく、実際の取引でも都市部と地方の価格差は非常に大きいことがわかります。東京都内の詳しい取引価格の傾向は東京都の地価2026|多摩地域の地価ランキング・基準地価・今後の見通しで扱っています。
上の表を見ると、大阪府は実取引の中央値(170,000円/㎡)が公示地価の平均(165,510円/㎡)とほぼ同水準である一方、千葉県は実取引が33,000円/㎡で公示地価の平均129,885円/㎡を大きく下回っています。
これは「千葉県では公示地価より安くしか売れない」という意味ではありません。2つの数値は対象としている土地の範囲が違います。
千葉県のように県内の面積が広く、郊外での取引件数が多い県ほど、実取引の中央値は低く出ます。逆に大阪府のように取引が市街地に集中している府県では、両者が近い水準になります。
つまり実取引データは、「自分の土地がいくらで売れるか」ではなく「そのエリアでどのくらいの価格帯の土地が実際に動いているか」を知るための材料です。指標ごとの性格の違いは路線価・公示地価・実勢価格の違いを徹底解説|土地の調べ方で詳しく整理しています。

ここまでの全国データを、地域ごとに要約します。各ブロックの詳細は地域別レポートで解説しています。
ブロック | 2026年の要点(住宅地) | 詳しい記事 |
|---|---|---|
北海道 | 道全体は+0.6%と小幅上昇。倶知安町+11.10%のようなリゾート地と、赤平市-4.02%・本別町-5.30%のような内陸部で差が大きい | |
東北 | 宮城県+2.8%が突出し、青森県・山形県は+0.2%で横ばい圏。仙台市の上昇と沿岸部の下落が同時に起きている | |
関東 | 東京都+6.5%・千葉県+4.6%・神奈川県+3.4%が牽引。一方で栃木県は-0.2%とマイナス、群馬県は0.0%で横ばい | |
甲信越・北陸 | 長野県+1.2%が白馬村・野沢温泉村・軽井沢町に支えられる。福井県は0.0%と新幹線延伸で下げ止まり、新潟県-0.5%は下落が継続 | |
東海 | 愛知県+1.8%が中心。静岡県は0.0%で横ばい、岐阜県-0.2%はマイナス。工業地は各県とも堅調 | |
関西 | 大阪府+2.8%・京都府+2.3%・兵庫県+2.2%が上昇。奈良県-0.1%・和歌山県-0.6%(全国最下位)は下落 | |
中国・四国 | 広島県+1.5%・岡山県+0.9%が上昇するが、9県中5県がマイナスで、鳥取県は横ばい。全国的に見ても下落県が集中する地域 | 山陰・山口の地価2026/四国の地価2026|高松35年ぶり上昇/沖縄・広島の地価2026|北谷+9.5%と広島駅ビル効果 |
九州・沖縄 | 沖縄県+6.4%が全国2位、福岡県+3.7%が4位。佐賀県は工業地が全国1位。鹿児島県-0.4%は下落 |
この表からわかるのは、ブロック単位でも「全体が上がっている地域」はほとんどないということです。関東でも栃木県はマイナス、群馬県は横ばいであり、中国・四国では9県中5県が下落しています。地価を見るときは、国→ブロック→県→市区町村と、できるだけ細かい単位まで下りることが欠かせません。

公示地価は、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で誰でも無料で確認できます。地図上でエリアを指定して調べる方法が最も早く、次の3ステップで完了します。
都道府県・市区町村の水準をまとめて把握したい場合は、当サイトの都道府県別の地価ページでも、平均単価・変動率・市区町村ランキングを確認できます。
自分の土地に最も近い標準地の公示地価がわかれば、おおまかな目安額を計算できます。
目安額 = 近隣の標準地の㎡単価 × 自分の土地の面積
たとえば近隣の標準地が200,000円/㎡で、土地の面積が132㎡(約40坪)なら、200,000円 × 132㎡ = 2,640万円が計算上の目安になります。
ただし実際の売買価格は、次の条件で大きく上下します。
※上記は当サイトの独自試算であり、実際の売却価格を保証するものではありません。正確な価格を知るには不動産会社の査定が必要です。査定の受け方は不動産一括査定サイトの選び方|注意点と賢く使うコツを解説、土地の売却の進め方は土地を高く売る方法|査定・相場・税金の完全ガイド2026をご覧ください。

2026年9月16日、国土交通省が令和8年都道府県地価調査(基準地価)の結果を公表しました。基準地価は7月1日時点の価格を都道府県が調査するもので、1月1日時点の公示地価から半年後の動きがわかります。
用途 | 基準地価2026(7月1日) | 前年の基準地価 | 公示地価2026(1月1日) |
|---|---|---|---|
全用途平均 | +1.5% | +1.5% | +2.8% |
住宅地 | +1.0% | +1.0% | +2.1% |
商業地 | +2.9% | +2.8% | +4.3% |
(出典:国土交通省「令和8年都道府県地価調査の概要」「令和8年地価公示」。基準地価と公示地価は調査地点が異なるため、数値を直接比べることはできません)
全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続の上昇で、商業地は上昇幅が拡大しました。圏域別の住宅地は東京圏+4.0%・大阪圏+2.3%・名古屋圏+1.5%に対し、地方圏は+0.1%にとどまります。
都道府県別に見ると、住宅地が上昇したのは20都道府県で、下落した24県のほうが多くなりました(横ばいは3県)。上昇率が高いのは東京都+5.8%・沖縄県+5.3%・千葉県+3.4%・神奈川県+3.1%・大阪府+3.0%、下落幅が大きいのは徳島県-1.2%、島根県・愛媛県・鹿児島県の-1.0%です。全国平均の上昇が、東京圏・大阪圏など一部の地域に支えられている構図は、公示地価と変わっていません。
地点別では、住宅地の上昇率1位が北海道富良野市北の峰町(+32.0%)、2位・3位が長野県白馬村(+31.3%・+31.1%)で、商業地の1位も白馬村(+35.6%)でした。リゾート地の上昇が続く一方、国土交通省は令和6年能登半島地震などで大きな被害を受けた地域では下落が続いているとしています。
2026年6月に政策金利が1%へ引き上げられた影響も含め、金利の動きが不動産価格全体に及ぼす影響については2026年不動産価格の見通しと売買タイミングで詳しく整理しています。
土地の価格には目的の違う複数の指標があり、それぞれ公表時期が異なります。
指標 | 公表主体 | 基準日 | 公表時期 |
|---|---|---|---|
公示地価 | 国土交通省 | 1月1日 | 3月下旬(2026年は3月17日) |
路線価 | 国税庁 | 1月1日 | 7月1日 |
基準地価 | 都道府県 | 7月1日 | 9月中旬〜下旬(2026年は9月16日) |
固定資産税評価額 | 市区町村 | 1月1日 | 3年ごとの評価替え |
2026年7月に公表された路線価は全国平均で+2.9%と、現在の算出方式になった2010年以降で最大の上昇でした(国税庁 路線価図・評価倍率表)。相続税の基礎控除や小規模宅地等の特例は実家を相続したらどうする?売却・賃貸・空き家対策の完全ガイド、観光地の急上昇は路線価トップ白馬+32.7%|観光地が牽引で解説しています。
全用途平均で前年比+2.8%です。住宅地は+2.1%、商業地は+4.3%でした。5年連続の上昇で、伸び率はバブル崩壊後の1992年以降で最大です(国土交通省「令和8年地価公示」、2026年3月17日公表)。
住宅地の平均単価では東京都が564,636円/㎡で最も高く、次いで神奈川県221,019円/㎡、大阪府165,510円/㎡です。最も低いのは秋田県の23,041円/㎡で、東京都との差は24.5倍になります(当サイト集計)。
2026年の公示地価の住宅地では12県が下落しました。下落幅が大きい順に和歌山県-0.6%、新潟県・徳島県-0.5%、島根県・愛媛県・鹿児島県-0.4%です(国土交通省「令和8年地価公示」)。7月1日時点の基準地価では、住宅地の下落は24県に増えています。いずれも人口減少が続き、県庁所在地以外での需要が細っている点が共通しています。
当サイトの集計では、住宅地のデータがある1,533市区町村のうち、上昇が762(49.7%)、横ばいが52(3.4%)、下落が719(46.9%)でした。全国平均は上昇していますが、市区町村単位ではほぼ半数が下落しています。
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で、全国の公示地価・基準地価を地図上から無料で確認できます。ただし表示されるのは標準地の価格であり、自分の土地の価格そのものではありません。実際の売却価格を知るには不動産会社の査定が必要です。
毎年3月下旬に国土交通省が公表します。2026年は3月17日でした。調査の基準日は1月1日です。なお7月1日には国税庁が路線価を、9月中旬〜下旬には都道府県が基準地価を公表します(2026年は9月16日)。
2026年9月16日に公表された基準地価(7月1日時点)は、全用途平均+1.5%・住宅地+1.0%・商業地+2.9%で、いずれも5年連続の上昇でした。ただし住宅地は47都道府県のうち24県で下落し、上昇した20都道府県を上回っています(国土交通省「令和8年都道府県地価調査」)。
上がる可能性があります。固定資産税は固定資産税評価額をもとに計算され、この評価額は3年ごとに見直されます。地価が上昇したエリアでは、次の評価替えのタイミングで税額が上がることがあります。詳しくは不動産購入の税金まとめ|不動産取得税・固定資産税・登録免許税の節税法をご覧ください。
まずは自分のエリアが上昇と下落のどちらに含まれるかを、都道府県別・市区町村別のデータで確認してください。そのうえで売却を検討する場合は、公示地価はあくまで目安として、複数の不動産会社の査定で実際の価格を確かめることをおすすめします。