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東京23区の家賃は2026年8月、ファミリー向き(50〜70㎡)が平均26.3万円、シングル向き(30㎡以下)が11.4万円となり、すべての面積帯で過去最高を更新しました。前年同月と比べると、シングル向きは+10.0%、ファミリー向きは+6.5%の上昇です。
この記事でわかること
23区のシングルタイプで、募集に出ている家賃と問い合わせが入る家賃の開きが約3.2万円に達した——そんな結果が、10月15日に出たLIFULL HOME'Sの最新レポート(7-9月版)で明らかになりました。アットホームが9月28日に出した8月分のデータでも、23区の家賃は全タイプで最高値です。この記事は2026年6月に公開した内容を、これらの最新データで全面的に更新したものです。23区の家賃がいまいくらなのか、そして「借り続けるか、買うか」を月々の支払いで比べていきます。

東京23区の家賃は、ワンルームから大型ファミリー向きまで、すべてのタイプで2015年以降の最高値にあります。アットホームが集計した、マンションの面積帯別の平均募集家賃は次のとおりです。
タイプ(面積) | 平均家賃(2026年8月) | 前年同月比 | 1年間の増加額 |
|---|---|---|---|
シングル向き(30㎡以下) | 114,339円 | +10.0% | +10,387円 |
カップル向き(30〜50㎡) | 185,268円 | +9.1% | +15,500円 |
ファミリー向き(50〜70㎡) | 263,469円 | +6.5% | +16,094円 |
大型ファミリー向き(70㎡超) | 423,559円 | +8.0% | +31,367円 |
データ元:アットホームの賃貸マンション・アパート募集家賃動向(8月分)。金額は管理費・共益費を含みます。
カップル向きは15カ月連続、大型ファミリー向きは4カ月連続、ファミリー向きは3カ月連続で最高値を更新しました。シングル向きは7月に前月比で26カ月ぶりに下がりましたが、8月には再び最高値に戻っています。ファミリー向きの家賃を1年分にすると約316万円で、1年前より約19万円増えた計算です。
別の調査でも水準はほぼ同じです。LIFULL HOME'Sの2026年9月の掲載賃料は、23区のファミリータイプ(2DK〜3LDK以上)が262,163円で前年同月比+9.6%、シングルタイプ(ワンルーム〜1LDK・2K)が134,710円で+13.4%でした(LIFULL HOME'S マーケットレポート月次データを当サイトが集計)。三井住友トラスト基礎研究所の「マンション賃料インデックス」でも、2026年第2四半期の23区はシングル+8.5%・ファミリー+9.8%(前年同期比)で、15四半期連続の最高値となっています。
23区では、募集に出ている部屋の家賃と、部屋探しをする人が実際に問い合わせている部屋の家賃の差が広がっています。掲載賃料とは募集時の家賃、反響賃料とはユーザーが不動産会社に問い合わせた物件の家賃のことです。
東京23区(2026年9月) | 掲載賃料 | 反響賃料 | 差額 |
|---|---|---|---|
シングルタイプ | 134,710円(前年同月比+13.4%) | 102,273円(+3.4%) | 32,437円 |
ファミリータイプ | 262,163円(+9.6%) | 182,195円(+3.2%) | 79,968円 |
データ元:LIFULL HOME'S マーケットレポートの7-9月版と、9月分の月次データ(当サイト集計)。
募集家賃は1年で1割以上上がった一方、問い合わせが集まる家賃の伸びは3%台にとどまっています。部屋探しの現場では、予算を超える部屋は見送り、築年数や広さで折り合いをつける人が増えているということです。23区シングルタイプで問い合わせが入った物件の平均築年数は21年と、集計開始以来最も古くなりました。予算に合う部屋を求めて郊外へ移る動きについては郊外でも家賃が過去最高になった首都圏の最新データで詳しく解説しています。
家賃が上がり続ける背景には、建築費の上昇による供給の減少や、分譲マンション価格の高騰で購入をあきらめた人が賃貸にとどまっていることがあります。家賃上昇の構造的な背景と最新データは家賃が上がり続ける理由と最新データの解説で詳しく解説しています。

23区のファミリー向き家賃(26.3万円)は、中古マンションを買った場合の月々の支払いと同じくらいか、それを上回る水準になっています。LIFULL HOME'Sで問い合わせが集まった23区の中古ファミリーマンションの平均価格(2026年9月:6,826万円、平均63.8㎡・築約36年)をもとに試算しました。
項目 | 賃貸(ファミリー向き) | 購入・金利1.5% | 購入・金利2.5% |
|---|---|---|---|
月々の支払い | 263,469円(募集家賃の平均) | 約22.8万円 | 約26.0万円 |
内訳 | 賃料+管理費・共益費 | ローン返済 約18.8万円+管理費・修繕積立金 4万円 | ローン返済 約22.0万円+管理費・修繕積立金 4万円 |
前提 | アットホーム2026年8月・50〜70㎡ | 物件価格6,826万円・頭金1割(約683万円)・借入約6,143万円・35年元利均等返済 | |
※当サイト独自試算。金利1.5%・2.5%は比較のための仮定で、特定の金融機関の金利ではありません。購入時の諸費用、固定資産税、修繕の一時金、住宅ローン控除は含めていません。実際の返済額は借入条件により異なります。購入を検討する際は金融機関やファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。
月々の支払いだけを見ると、金利1.5%なら購入のほうが約3.5万円軽く、金利2.5%でもほぼ同じ水準です。23区のファミリー向き家賃は、ローンの返済額と比べても見劣りしないほど高くなっています。
ただし、この比較には注意点があります。問い合わせが集まる中古マンションの平均は築約36年と古く、将来の大規模修繕や建て替えの負担を考えておく必要があります。また、購入には頭金と諸費用で数百万円の手元資金がかかり、転勤や家族構成の変化に合わせて住み替えにくくなります。何十年住むと購入が得になるのかという長期の比較は賃貸vs持ち家の生涯コスト比較で、金利が上がる中でいつ買うかの考え方は今買うか1年待つかの試算で詳しく整理しています。

23区で高い家賃を払い続けるのが苦しいと感じたとき、現実的な選択肢は大きく3つあります。
どれが正解かは、年収・家族構成・働き方・転勤の可能性によって変わります。不動産取引の現場では、「今の家賃をあと何年払い続けるか」を具体的に数えてから選択肢を比べる人ほど、納得のいく判断ができていると言われます。
家賃の水準は毎月のデータで確かめられます。まずは自分の住むエリア・タイプの家賃が相場と比べてどうかを確認し、賃貸を続けるか、移るか、買うかを具体的な数字で比べてみてください。