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2026年の基準地価(7月1日時点)で、茨城県の住宅地は+1.3%と上昇が続く一方、栃木県は横ばい(0.0%)、群馬県は-0.2%でした。市町村別では守谷市(公示地価+10.4%)とつくば市(+5.8%)が突出し、同じ県内でも上がる市と下がる市の差が広がっています。
この記事でわかること
北関東3県は、東京から電車で1時間前後の距離にありながら、地価の動きは県ごと・市町村ごとに大きく異なります。ニュースでは「茨城県は上昇」「栃木・群馬は横ばい」と県単位で伝えられることが多いものの、実際に土地や家を探す人が知りたいのは「自分が検討している市の地価はどうか」「実際にいくらで売買されているか」です。
この記事では、国土交通省と3県が公表した公示地価・基準地価の公表値をもとに、44・25・28の市町村(公示地価の調査地点がある市町村)を住宅地の変動率で並べました。あわせて、国土交通省の不動産取引価格情報を当サイトで集計し、主要市町村の土地・中古戸建て・築浅戸建ての成約価格の目安を示します。全国の中での位置づけは2026年公示地価を徹底解説|全国47都道府県ランキングと上昇・下落エリアで扱っています。

2026年の公示地価(1月1日時点)で、住宅地の変動率は茨城県+1.0%、栃木県-0.2%、群馬県0.0%でした。3県とも工業地の上昇が目立ち、住宅地は茨城県だけがはっきりと上昇しています。
県 | 住宅地 | 商業地 | 工業地 | 住宅地(前年) |
|---|---|---|---|---|
茨城県 | +1.0% | +1.0% | +2.2% | +0.7% |
栃木県 | -0.2% | +0.2% | +3.6% | -0.3% |
群馬県 | 0.0% | +0.3% | +2.9% | -0.3% |
全国 | +2.1% | +4.3% | +4.9% | +2.1% |
(出典:国土交通省「令和8年地価公示」の都道府県別・用途別対前年平均変動率)
茨城県の住宅地は前年の+0.7%から+1.0%へ上昇幅が広がりました。住宅地の最高価格地点はつくば市竹園1丁目の303,000円/㎡です(茨城県の地価推移・最新地価情報)。
栃木県の住宅地は-0.2%で、県によると34年連続の下落ですが、下落率は縮小しました。一方、商業地は+0.2%、全用途平均も+0.1%とそろって34年ぶりの上昇に転じています。最高価格地点は宇都宮市宿郷5丁目の151,000円/㎡です(栃木県「令和8年地価公示について」、栃木県の地価推移・最新地価情報)。
群馬県の住宅地は0.0%で、県は「住宅地が横ばいとなったのは34年ぶり」としています。商業地(+0.3%)と全用途平均の上昇も34年ぶりです。住宅地の最高価格地点は高崎市真町の177,000円/㎡で、10年連続の県内最高です(群馬県「令和8年地価公示結果(群馬県分)」、群馬県の地価推移・最新地価情報)。
9月16日に公表された基準地価では、茨城県の住宅地が+1.3%と全国平均(+1.0%)を上回りました。栃木県は住宅地が-0.3%から横ばいへ、商業地がマイナスからプラスへと変わり、国土交通省も「傾向が変わった県」に挙げています。
県 | 住宅地 | 商業地 | 住宅地(前年) |
|---|---|---|---|
茨城県 | +1.3% | +1.9% | +1.2% |
栃木県 | 0.0% | +0.3% | -0.3% |
群馬県 | -0.2% | +0.9% | -0.4% |
全国 | +1.0% | +2.9% | +1.0% |
(出典:国土交通省「令和8年都道府県地価調査」)

グラフのとおり、茨城県の住宅地は2022年にマイナスを脱し、2025年からは全国平均を上回っています。栃木県と群馬県は2020年を底に下落幅が縮み続け、2026年は栃木県が横ばいに届きました。群馬県も全用途平均では+0.2%と34年ぶりの上昇に転じています(群馬県「令和8年群馬県地価調査」)。
公示地価は国土交通省が毎年1月1日時点で、基準地価は都道府県が毎年7月1日時点で調べる土地の価格です。調査地点が異なるため数値を直接比べることはできませんが、半年ずれた2つの指標を並べると、足元の変化が早くつかめます。指標ごとの違いと調べ方は路線価・公示地価・実勢価格の違いを徹底解説|土地の調べ方をご覧ください。
なお、公示地価の住宅地の変動率で見ると、茨城県は47都道府県中18位です。

茨城県の住宅地は、つくばエクスプレス(TX)沿線と県南の市町村が上位を独占しています。公示地価で住宅地の調査地点がある44市町村のうち、上位15と下位5は次のとおりです。
順位 | 市町村 | 住宅地の平均価格(円/㎡) | 坪単価換算 | 公示地価の変動率 | 基準地価の変動率(7月) |
|---|---|---|---|---|---|
1 | 守谷市 | 136,900円 | 約45.3万円 | +10.4% | +8.7% |
2 | つくば市 | 77,200円 | 約25.5万円 | +5.8% | +7.1% |
3 | 阿見町 | 29,700円 | 約9.8万円 | +3.3% | +4.5% |
4 | つくばみらい市 | 56,300円 | 約18.6万円 | +2.9% | +4.6% |
5 | 龍ケ崎市 | 29,100円 | 約9.6万円 | +2.8% | +3.0% |
6 | 牛久市 | 43,800円 | 約14.5万円 | +1.8% | +4.5% |
7 | 神栖市 | 18,100円 | 約6.0万円 | +1.5% | +2.0% |
8 | 取手市 | 46,500円 | 約15.4万円 | +1.0% | +2.0% |
9 | 土浦市 | 30,700円 | 約10.1万円 | +0.8% | +0.8% |
10 | 鹿嶋市 | 20,200円 | 約6.7万円 | +0.6% | +0.7% |
11 | 古河市 | 35,600円 | 約11.8万円 | +0.3% | +0.4% |
11 | ひたちなか市 | 32,100円 | 約10.6万円 | +0.3% | +0.1% |
11 | 常陸大宮市 | 18,800円 | 約6.2万円 | +0.3% | -0.5% |
14 | かすみがうら市 | 19,500円 | 約6.4万円 | +0.2% | +0.2% |
14 | 小美玉市 | 13,700円 | 約4.5万円 | +0.2% | -0.1% |
… | … | … | … | … | … |
40 | 高萩市 | 20,800円 | 約6.9万円 | -0.8% | -0.6% |
41 | 美浦村 | 10,200円 | 約3.4万円 | -0.9% | -1.1% |
42 | 五霞町 | 20,900円 | 約6.9万円 | -1.1% | -0.6% |
43 | 稲敷市 | 8,700円 | 約2.9万円 | -1.2% | -0.9% |
44 | 城里町 | 11,100円 | 約3.7万円 | -1.8% | -1.1% |
(出典:茨城県「地価調査・地価公示の結果」(令和8年地価公示・地価調査の市町村別データ)。平均変動率は継続地点の変動率の平均、平均価格は全地点の平均で、いずれも公表値。坪単価換算は当サイトが平均価格×3.30578で計算)
商業地では守谷市(+10.7%)、つくば市(+4.5%)、つくばみらい市(+2.5%)、鹿嶋市(+2.1%)、神栖市(+1.6%)が上位です。上位はほぼ住宅地と同じ顔ぶれで、TX沿線では住宅と店舗の両方の需要が地価を押し上げています。商業地の値は、茨城県の公示価格一覧から県の公表と同じ方法(継続地点の変動率の平均)で当サイトが計算しました。
守谷市は住宅地の変動率が+10.4%(前年+9.3%)と県内で唯一の2桁上昇で、平均価格も136,900円/㎡(坪約45.3万円)と県内で最も高い水準です。基準地価でも+8.7%と上昇が続いています。TXで秋葉原まで30分台という通勤の近さに加え、駅周辺の区画整理された住宅地が子育て世帯に選ばれています。
隣のつくばみらい市も公示地価+2.9%・基準地価+4.6%と上昇が加速しています。平均価格は56,300円/㎡と守谷市の半分以下で、「TX沿線で予算を抑えたい」という需要の受け皿になっています。TX沿線のうち千葉県側(流山市・柏の葉など)の動きは神奈川・埼玉・千葉の地価2026|市区町村ランキングと土地価格で解説しています。
地点ごとの価格は守谷市の地価推移(地点別)・つくばみらい市の地価推移(地点別)で確認できます。
つくば市の住宅地は公示地価+5.8%(前年+4.5%)、基準地価+7.1%で、半年後の基準地価のほうが伸びが大きくなっています。基準地価の地点別では、つくば市みどりの東の住宅地が+19.0%(90,000円/㎡)で全国5位に入りました。TXのみどりの駅周辺で新しい住宅地の開発が続いていることが背景です。
県内の住宅地で最も高いのは、研究学園都市の中心にあるつくば市竹園1丁目(303,000円/㎡)です。「つくば市の地価は今後も上がるのか」については、TX沿線の人口増加が続くかぎり上昇基調が続くとみる見方が一般的です。ただし市域は広く、駅から離れた市街化調整区域では横ばいの地点もあります。地点ごとの差はつくば市の地価推移(地点別)で確かめるのが確実です。
県南では阿見町(+3.3%)、龍ケ崎市(+2.8%)、牛久市(+1.8%)、取手市(+1.0%)、土浦市(+0.8%)が上昇しました。基準地価では牛久市が+4.5%、阿見町が+4.5%と、公示地価より伸びが大きくなっています。JR常磐線で都内へ通えることに加え、圏央道のインターチェンジ周辺で物流施設や商業施設の立地が進み、働く場所と住む場所の両方が増えている地域です。
取手市は平均価格が46,500円/㎡とTX沿線以外では高い水準で、上野・東京方面への通勤圏として安定した需要があります(取手市の地価推移(地点別))。
県庁所在地の水戸市は住宅地0.0%(平均39,700円/㎡)で横ばいでした。一方、商業地は+0.9%と上昇しており、駅周辺の再開発への期待がうかがえます。ひたちなか市は+0.3%、製造業の集積する日立市は-0.3%です(水戸市の地価推移(地点別))。
県央・県北は、工場や港湾に近い場所に安定した需要がある一方、人口減少の影響を受けやすく、県南ほどの上昇は見込みにくい地域です。
県西の古河市は住宅地+0.3%(平均35,600円/㎡)で、JR宇都宮線(湘南新宿ライン)で都内へ直結する立地から底堅く推移しています。鹿行地域では、臨海部の工業地帯に近い神栖市が+1.5%、鹿嶋市が+0.6%と上昇しました。
一方で、城里町(-1.8%)、稲敷市(-1.2%)、五霞町(-1.1%)、美浦村(-0.9%)などは下落が続いています。同じ茨城県でも、鉄道の利便性と雇用の場があるかどうかで、地価の方向がはっきり分かれています。

栃木県の住宅地で上昇したのは、小山市・宇都宮市・下野市など県南部の一部の市町です。県全体は-0.2%でも、上位と下位の差は大きく開いています。25市町の上位10と下位5は次のとおりです。
順位 | 市町村 | 住宅地の平均価格(円/㎡) | 坪単価換算 | 公示地価の変動率 | 基準地価の変動率(7月) |
|---|---|---|---|---|---|
1 | 小山市 | 41,800円 | 約13.8万円 | +1.3% | +1.5% |
2 | 宇都宮市 | 65,900円 | 約21.8万円 | +1.2% | +1.5% |
3 | 下野市 | 41,900円 | 約13.9万円 | +0.9% | +0.9% |
4 | 壬生町 | 30,800円 | 約10.2万円 | +0.8% | +1.1% |
5 | 野木町 | 32,400円 | 約10.7万円 | +0.2% | 0.0% |
6 | 大田原市 | 25,200円 | 約8.3万円 | +0.1% | -0.6% |
7 | 芳賀町 | 17,900円 | 約5.9万円 | 0.0% | -0.8% |
8 | 上三川町 | 26,900円 | 約8.9万円 | -0.1% | +0.3% |
8 | 高根沢町 | 28,500円 | 約9.4万円 | -0.1% | +0.1% |
10 | 真岡市 | 23,400円 | 約7.7万円 | -0.3% | +0.2% |
… | … | … | … | … | … |
21 | 足利市 | 26,300円 | 約8.7万円 | -1.8% | -1.5% |
22 | 市貝町 | 17,100円 | 約5.7万円 | -2.6% | -2.2% |
22 | 那珂川町 | 11,400円 | 約3.8万円 | -2.6% | -2.1% |
24 | 那須烏山市 | 11,200円 | 約3.7万円 | -2.7% | -2.5% |
25 | 茂木町 | 12,200円 | 約4.0万円 | -3.2% | -2.5% |
(出典:公示地価は栃木県「令和8年地価公示」の市町別・用途別平均価格及び平均変動率(公表値)。基準地価の変動率は、栃木県の市町別資料が未確認のため、国土交通省 不動産情報ライブラリの令和8年地価調査の基準地データ(447地点)から、県の公表と同じ方法(継続地点の変動率の平均)で当サイトが計算。県全体の計算値は国土交通省の公表値と一致。坪単価換算は当サイトが平均価格×3.30578で計算)
宇都宮市の住宅地は公示地価+1.2%(前年+1.0%)、基準地価+1.5%で、平均価格は65,900円/㎡と県内で最も高い水準です。商業地も+1.3%(平均146,300円/㎡)と上昇しました。
2023年8月に開業した芳賀・宇都宮LRT(ライトレール)は、JR宇都宮駅の東口から工業団地までを結び、沿線では住宅や商業施設の開発が進んでいます。住宅地の県内最高価格地点も駅東口に近い宿郷5丁目です。駅の西側への延伸計画も進められており、今後は延伸ルート周辺の動きにも注目が集まります(宇都宮市の地価推移(地点別))。
県内で住宅地の上昇率が最も高いのは小山市の+1.3%(前年+1.1%)です。基準地価でも+1.5%と宇都宮市に並びました。東北新幹線の停車駅があり、東京駅まで40分台という利便性が、県外からの住み替え需要を集めています。
下野市(+0.9%)・壬生町(+0.8%)・野木町(+0.2%)も上昇しました。野木町は前年の横ばいから上昇に転じています。いずれも宇都宮市と小山市の間、またはJR宇都宮線の沿線にある市町です(小山市の地価推移(地点別))。
那須塩原市は-1.2%、足利市は-1.8%、佐野市は-1.0%、栃木市は-0.9%と、県南西部と県北の市は住宅地の下落が続いています。
一方、日光市は住宅地-1.4%でも、商業地は+2.6%と県内で最も高い上昇率でした。訪日客を含む観光需要が店舗やホテルの用地を押し上げています。那須の別荘地など、田舎暮らし向けの物件の探し方は田舎暮らし物件で後悔しない探し方と費用の全知識で解説しています。

群馬県の住宅地は、太田市・高崎市・吉岡町が+0.6〜0.7%で上位に並び、県全体では0.0%の横ばいでした。28市町村の上位10と下位5は次のとおりです。
順位 | 市町村 | 住宅地の平均価格(円/㎡) | 坪単価換算 | 公示地価の変動率 | 基準地価の変動率(7月) |
|---|---|---|---|---|---|
1 | 太田市 | 36,200円 | 約12.0万円 | +0.7% | +0.7% |
2 | 吉岡町 | 33,200円 | 約11.0万円 | +0.6% | +0.4% |
2 | 高崎市 | 58,300円 | 約19.3万円 | +0.6% | +0.7% |
4 | みどり市 | 24,300円 | 約8.0万円 | +0.4% | -0.8% |
5 | 大泉町 | 29,500円 | 約9.8万円 | +0.2% | +0.5% |
6 | 前橋市 | 51,500円 | 約17.0万円 | +0.1% | 0.0% |
6 | 館林市 | 32,100円 | 約10.6万円 | +0.1% | 0.0% |
8 | 伊勢崎市 | 33,000円 | 約10.9万円 | 0.0% | +0.3% |
8 | 嬬恋村 | 3,700円 | 約1.2万円 | 0.0% | -0.6% |
8 | 明和町 | 24,700円 | 約8.2万円 | 0.0% | 0.0% |
… | … | … | … | … | … |
24 | 板倉町 | 15,400円 | 約5.1万円 | -1.1% | -1.0% |
25 | 長野原町 | 6,400円 | 約2.1万円 | -1.2% | -2.2% |
26 | 中之条町 | 23,300円 | 約7.7万円 | -2.3% | -1.8% |
27 | みなかみ町 | 16,900円 | 約5.6万円 | -2.5% | -1.5% |
28 | 下仁田町 | 17,200円 | 約5.7万円 | -2.8% | -2.4% |
(出典:群馬県「令和8年地価公示標準地価格」・群馬県「令和8年群馬県地価調査」の市町村別用途別平均価格及び対前年平均変動率。平均変動率は継続地点の変動率の平均、平均価格は全地点の平均で、いずれも公表値。坪単価換算は当サイトが平均価格×3.30578で計算)
高崎市の住宅地は公示地価+0.6%(前年+0.3%)、基準地価+0.7%で、平均価格は58,300円/㎡と県内で最も高い水準です。群馬県によると、新幹線停車駅である高崎駅の徒歩圏は、県内外の多様な需要と希少性に支えられて高い上昇率を示しました。
商業地も+1.4%(平均137,200円/㎡)と上昇し、高崎駅前(八島町)の商業地点は31年連続で県内の最高価格地点です。県庁所在地の前橋市は住宅地+0.1%とわずかに上昇に転じましたが、基準地価では0.0%の横ばいです(高崎市の地価推移(地点別)・前橋市の地価推移(地点別))。
県内で住宅地の上昇率が最も高いのは太田市の+0.7%で、基準地価でも+0.7%と高崎市に並びました。自動車関連の工場が集まり、働く人の住宅需要が安定しています。隣接する大泉町(+0.2%)も同じ構図です。
伊勢崎市は公示地価0.0%の横ばいでしたが、基準地価では+0.3%とプラスに転じました。館林市は+0.1%です(太田市の地価推移(地点別))。
草津町の商業地は公示地価+5.9%、基準地価では+12.1%と大きく上昇しました。群馬県は、観光客数が3年連続で過去最高となり大型ホテルの営業も始まったことを挙げています。
一方で住宅地は、下仁田町(-2.8%)、みなかみ町(-2.5%)、中之条町(-2.3%)など山間部で下落が続いています。観光で商業地が伸びても、人口が減る地域の住宅地は下がるという、二極化がはっきり表れています。同じく山岳リゾートを抱える甲信地方の動きは長野・山梨の地価2026|軽井沢・白馬が2桁上昇、富士山麓も急騰の理由と比べると分かりやすくなります。

公示地価は、条件の整った「標準地」の1㎡あたりの価格です。実際に売買される土地や家の値段とは一致しません。そこで、国土交通省の不動産取引価格情報(2025年4月〜2026年3月の1年分)を当サイトで市町村別に集計し、成約価格の中央値を出しました。
市町村 | 公示地価の坪換算(住宅地平均) | 土地の成約坪単価 | 中古戸建て(築3年以上) | 築浅戸建て(築2年以内) |
|---|---|---|---|---|
守谷市 | 約45.3万円 | 約29.1万円(55件) | 2,250万円(44件) | 4,100万円(24件) |
つくば市 | 約25.5万円 | 約10.9万円(239件) | 1,350万円(74件) | 3,400万円(37件) |
つくばみらい市 | 約18.6万円 | 約9.3万円(34件) | 1,200万円(28件) | —(6件) |
取手市 | 約15.4万円 | 約17.5万円(75件) | 1,100万円(51件) | 3,400万円(27件) |
牛久市 | 約14.5万円 | 約12.4万円(70件) | 1,150万円(44件) | —(12件) |
龍ケ崎市 | 約9.6万円 | 約9.9万円(39件) | 825万円(48件) | —(6件) |
土浦市 | 約10.1万円 | 約9.1万円(120件) | 980万円(63件) | 2,500万円(33件) |
水戸市 | 約13.1万円 | 約9.9万円(166件) | 1,100万円(69件) | 2,800万円(77件) |
ひたちなか市 | 約10.6万円 | 約10.1万円(104件) | 1,000万円(45件) | 3,100万円(23件) |
日立市 | 約11.2万円 | 約8.4万円(78件) | 545万円(60件) | —(10件) |
古河市 | 約11.8万円 | 約7.6万円(82件) | 470万円(62件) | 2,500万円(19件) |
鹿嶋市 | 約6.7万円 | 約7.3万円(54件) | 650万円(86件) | —(8件) |
宇都宮市 | 約21.8万円 | 約20.5万円(312件) | 1,800万円(160件) | 3,400万円(100件) |
小山市 | 約13.8万円 | 約10.6万円(155件) | 1,200万円(66件) | 3,000万円(60件) |
真岡市 | 約7.7万円 | 約8.3万円(46件) | 1,200万円(33件) | 3,000万円(17件) |
佐野市 | 約8.5万円 | 約6.9万円(103件) | 845万円(44件) | 2,700万円(24件) |
足利市 | 約8.7万円 | 約6.6万円(111件) | 700万円(73件) | 2,350万円(16件) |
栃木市 | 約7.2万円 | 約4.8万円(96件) | 900万円(65件) | 2,700万円(21件) |
那須塩原市 | 約6.7万円 | 約3.2万円(186件) | 900万円(89件) | 2,900万円(21件) |
高崎市 | 約19.3万円 | 約15.5万円(298件) | 990万円(180件) | 3,000万円(104件) |
前橋市 | 約17.0万円 | 約14.9万円(218件) | 950万円(191件) | 2,800万円(69件) |
太田市 | 約12.0万円 | 約9.3万円(124件) | 1,000万円(115件) | 2,700万円(53件) |
伊勢崎市 | 約10.9万円 | 約8.3万円(147件) | 850万円(127件) | 2,500万円(48件) |
館林市 | 約10.6万円 | 約6.9万円(64件) | 650万円(49件) | —(7件) |
(出典:当サイトが集計した国土交通省の実取引データ(国土交通省 不動産情報ライブラリの不動産取引価格情報、2025年第2四半期〜2026年第1四半期)。土地は面積1,000㎡以下の宅地、戸建ては木造の土地付き建物。件数が土地・中古戸建てで20件未満、築浅戸建てで15件未満の場合は「—」。公示地価の坪換算は各県の公表値(住宅地の平均価格)×3.30578)
築浅戸建ては、取引時点で築2年以内の木造戸建てで、多くは建売住宅(土地と建物をセットで販売する新築住宅)とみられます。建売・分譲・注文住宅の違いは戸建て・建売・分譲・注文住宅の違い|用語をやさしく解説で解説しています。
公示地価の坪換算と土地の成約坪単価を比べると、守谷市やつくば市では成約価格が公示地価の平均を大きく下回る一方、宇都宮市ではほぼ同じ水準、取手市ではむしろ上回りました。成約坪単価は公示地価の坪換算に対して、守谷市で約64%、つくば市で約43%、宇都宮市で約94%、取手市で約114%です。
考えられる理由は、公示地価の標準地がTXの駅周辺など条件の良い住宅地に多く置かれているのに対し、成約データには市域全体の取引が含まれることです。つくば市のように市域が広く、駅から離れた地域の取引も多い市ほど差が大きくなります。「つくば市は公示地価が高いから手が届かない」とは限らず、駅からの距離や区域によって価格帯が大きく違うということです。
坪20万円以上は守谷市と宇都宮市だけで、北関東の住宅地の多くは坪5万〜15万円の範囲に収まります。同じ40坪の土地でも、坪単価によって総額は数百万円から1,000万円以上変わるため、エリア選びの段階で価格帯をつかんでおくことが大切です。
表を見ると、北関東の中古戸建ての中央値は多くの市で1,000万円前後にとどまり、築浅戸建てとの差は1,500万〜2,000万円ほどあります。価格差の多くは建物の古さによるもので、購入後にリフォームや修繕の費用がかかる前提で比べることが欠かせません。建物の状態の見方と購入時の費用の全体像は中古一戸建て購入完全ガイド|費用・注意点・リノベーションにまとめています。

北関東の地価は、鉄道で東京へ通えるか、近くに働く場所があるかの2つでほぼ説明できます。ここでは地価を動かす要因を3つに分け、エリア別の見通しをまとめます。
茨城県の上位はつくばエクスプレス沿線の守谷市・つくば市・つくばみらい市、栃木県の上位は東北新幹線が停まる小山市と宇都宮市、群馬県の上位は上越・北陸新幹線が停まる高崎市です。3県とも、東京への所要時間が短い駅の周辺に上昇が集中しています。TXは茨城県が土浦方面への延伸を検討しており、宇都宮LRTも駅西側への延伸が計画されています。こうした計画が具体化すると、沿線の地価に影響する可能性があります。
公示地価の工業地は茨城県+2.2%・栃木県+3.6%・群馬県+2.9%と、住宅地を大きく上回って上昇しました。北関東自動車道や圏央道の沿線では物流施設や工場の立地が続き、太田市や大泉町、神栖市のように、工場の近くの住宅地が底堅く推移しています。働く場所が増える地域では、数年遅れて住宅の需要も増えやすくなります。
市 | 人口(2020年国勢調査) | 住宅地の平均価格(円/㎡) | 公示地価の変動率 | 基準地価の変動率 |
|---|---|---|---|---|
宇都宮市 | 518,757人 | 65,900円 | +1.2% | +1.5% |
高崎市 | 372,973人 | 58,300円 | +0.6% | +0.7% |
前橋市 | 332,149人 | 51,500円 | +0.1% | 0.0% |
水戸市 | 270,685人 | 39,700円 | 0.0% | +0.1% |
つくば市 | 241,656人 | 77,200円 | +5.8% | +7.1% |
太田市 | 223,014人 | 36,200円 | +0.7% | +0.7% |
伊勢崎市 | 211,850人 | 33,000円 | 0.0% | +0.3% |
日立市 | 174,508人 | 33,800円 | -0.3% | -0.3% |
小山市 | 166,666人 | 41,800円 | +1.3% | +1.5% |
ひたちなか市 | 156,581人 | 32,100円 | +0.3% | +0.1% |
土浦市 | 142,074人 | 30,700円 | +0.8% | +0.8% |
守谷市 | 68,421人 | 136,900円 | +10.4% | +8.7% |
(出典:総務省「令和2年国勢調査」、各県の地価公示・地価調査の公表値)
人口が最も多いのは宇都宮市(約52万人)で、高崎市・前橋市・水戸市・つくば市が続きます。ただし、人口の多さと地価の伸びは一致しません。人口約7万人の守谷市が住宅地の平均価格・変動率ともに最も高く、人口17万人超の日立市は下落しています。地価を左右するのは都市の規模よりも、東京への近さと若い世帯が流入しているかどうかです。
県全体の数字よりも、市町村と駅からの距離で見ることが、北関東で土地を選ぶときの基本です。2026年6月には政策金利が1%へ引き上げられており、住宅ローン金利の上昇が買い手の予算を圧迫すれば、上昇エリアでも伸びが鈍る可能性があります。
住宅地の平均価格が最も高いのは茨城県守谷市の136,900円/㎡で、つくば市(77,200円/㎡)、宇都宮市(65,900円/㎡)、高崎市(58,300円/㎡)が続きます。地点別の最高価格は、茨城県がつくば市竹園1丁目(303,000円/㎡)、栃木県が宇都宮市宿郷5丁目(151,000円/㎡)、群馬県が高崎市真町(177,000円/㎡)です(2026年公示地価)。
2026年の公示地価(住宅地)で最も上昇率が高いのは茨城県守谷市の+10.4%で、つくば市の+5.8%が続きます。栃木県では小山市(+1.3%)、群馬県では太田市(+0.7%)が県内1位です。
つくば市の住宅地は公示地価+5.8%、7月時点の基準地価+7.1%と上昇が加速しており、TX沿線への人口流入が続くかぎり上昇基調は続くとみられます。ただし金利上昇で買い手の予算が縮むと伸びが鈍る可能性があり、駅から離れた地域では横ばいの地点もあります。
宇都宮市全体の住宅地は公示地価+1.2%、基準地価+1.5%と上昇が続き、県内最高の住宅地点もLRTが発着するJR宇都宮駅東口に近い宿郷5丁目です。沿線の地点ごとの動きは、市区町村別の地価ページで確認できます。
当サイトの集計では、土地の成約坪単価の中央値は守谷市で約29万円、つくば市で約11万円と、公示地価の平均を坪換算した値を下回りました。公示地価の標準地は駅周辺の条件の良い土地が多く、成約データには市域全体の取引が含まれるためです。価格は駅からの距離や区域で大きく変わります。
最新の動きを知りたいなら、7月1日時点で9月に公表される基準地価が新しい指標です。長期の比較や全国との比較には、調査地点の多い公示地価が向いています。2つを並べて見ると、半年ごとの変化がつかめます。
ハザードマップによる浸水や土砂災害のリスク、用途地域や市街化調整区域かどうか、車が何台必要かを必ず確認してください。北関東は利根川・鬼怒川などの大きな川が流れ、低い土地では浸水リスクの確認が欠かせません。調べ方は不動産購入前に必ず確認!ハザードマップの読み方と災害リスクの見極め方で解説しています。
北関東で土地や家を検討するときは、県全体の数字ではなく、市町村と地点ごとの価格を確認することから始めてください。全国の動きは2026年公示地価を徹底解説|全国47都道府県ランキングと上昇・下落エリアで確認できます。
最終更新日:2026年9月26日