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2026年上半期(1〜6月)のハウスメーカーの倒産は118件(前年同期比87.3%増)で、約9割増えました。上半期に100件を超えたのは2013年以来13年ぶりであり、2026年は住宅業界の淘汰が本格化する分岐点となっています。
この記事でわかること
2026年に入り、ハウスメーカー・工務店の倒産が全国で相次いでいます。7月には注文住宅大手の一角が民事再生法の適用を申請し、業界に衝撃が走りました。マイホームを検討している人にとって「契約した会社が工事の途中で倒産する」というリスクは、もはや遠い世界の話ではありません。本記事では東京商工リサーチ・帝国データバンクの最新統計をもとに、倒産急増の実態と構造要因、今後の見通し(予想)、そして購入者が今すぐ取れる防衛策を整理します。(本記事は2026年7月21日に最新データへ更新しました)

2026年上半期のハウスメーカー倒産は118件で、前年同期比87.3%増となりました。建設業全体で見ても倒産と休廃業を合わせた「撤退」はリーマン・ショック直後を上回り、上半期として過去最多を記録しています。まずは2つの調査機関が示す最新の数字と、実際に起きた事例を確認しましょう。
東京商工リサーチの集計によると、2026年上半期(1〜6月)のハウスメーカーの倒産件数は118件で、前年同期(約63件)と比べて87.3%増となりました。上半期で100件を上回ったのは2013年(106件)以来13年ぶりです(出典:東京商工リサーチ「ハウスメーカーの倒産、26年上半期9割増の衝撃」)。

倒産原因の内訳を見ると、販売不振が85件(構成比72.0%)、赤字累積の既往のシワ寄せが20件(同16.9%)と、業績不振によるものがほとんどを占めます。コスト増を価格に反映しきれない「採算悪化型」と、そもそも受注が減っている「需要減少型」が同時に進行している点が2026年の特徴です。

もう一つの調査機関である帝国データバンクの集計では、より広い建設業全体の姿が見えてきます。2026年上半期の建設業の倒産(1,043件・前年同期比5.8%増)と休廃業・解散(4,894件・同27.8%増)を合わせた「撤退」は5,937件に達し、リーマン・ショック直後の2009年上半期(5,811件)を上回って上半期として過去最多となりました。業種別では木造建築工事業が947件(全体の約16%)と最も多く、上半期で900件を超えたのは2017年以来9年ぶりです(出典:帝国データバンク「『建設業』の倒産・休廃業解散動向(2026年上半期)」2026年7月14日)。
注目すべきは、倒産よりも休廃業・解散の増加率が大きいことです。裁判所の手続きを経る「倒産」に至る前に、自主的に事業をたたむ小規模事業者が急増しているという意味であり、統計上の倒産件数以上に事業者の退出が進んでいることを示しています。
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2026年は中堅・大手クラスの事例が続いた点でも例年と異なります。公表されている主なケースは次の通りです。
アエラホームのケースでは、弁護士や金融機関、コンサルタントが施主の権利保護のために動いた結果、施主への波及は防がれたと報じられています(出典:東京商工リサーチ「民事再生のアエラホーム、『施主保護』への数カ月」)。一方で、破産に至った会社の施主は同じ保護を受けられません。同じ「経営破綻」でも、手続きの種類によって施主が受ける影響は大きく変わります。この違いは後半の「破産と民事再生の違い」で詳しく解説します。
統計の数字の裏には、住む家を失い、ローンだけが残った人々の現実があります。報道で公開されている代表的なケースを見てみましょう。
新潟県のある男性は、念願のマイホームを建てるためローコスト注文住宅のメーカーと契約し、着手金などおよそ2,000万円を支払いました。しかし着工直前の地盤調査でストップした後、会社と連絡が取れなくなり、メーカーの自己破産を報道ではじめて知ることになりました。土地はさら地のまま、住宅ローンの返済だけが始まっています。
兵庫県の別のケースでは、半世紀以上の歴史を持つ姫路市の住宅メーカーと2,150万円のローンを組んで契約。地縄張りまで実施した1か月後に「4月28日に倒産いたしました」という連絡が届きました。購入経験者からよく聞かれるのが「土地はあるけれど、新たに別の業者へ工事を依頼する資金的余裕がない」という言葉です。現在の家賃とローン返済が重なる「二重払い」で生活が成り立たなくなるケースも後を絶ちません。
共通するパターンは3つです。1. 担当者と連絡が取れなくなり、倒産を報道で知る。2. 倒産後の説明会で経営者が初めて姿を見せ、謝罪するのみ。3. 着手金・工事代金の返還はほとんど期待できない。こうした事態に陥らないための防衛策が、本記事の核心です。

2026年の倒産急増は一時的な不況ではなく、複数の構造要因が同時に効いた結果です。従来から指摘されてきた資材高・人手不足・金利上昇に加え、2026年は建築基準法改正への対応と石油由来資材の供給不安という新しい重しが加わりました。
木材・鉄鋼・コンクリートなどの建設資材価格は高止まりが続いています。大手ハウスメーカーは規模の経済性と価格交渉力でコストを管理できますが、中小工務店・ローコストメーカーは仕入れ単価が高く、価格転嫁も困難です。「1棟あたりのコストが100〜200万円規模で膨らんでいるのに、競合との価格競争で値上げに踏み切れない」という状況が全国で発生しています。
建設費だけでなく土地代の高止まりも購入者を直撃しています。当サイトが集計した国土交通省の実取引データ(不動産情報ライブラリ)によると、千葉市中央区の宅地(土地)取引の2025年第3四半期の㎡単価中央値は120,000円/㎡(取引35件)で、首都圏郊外でも土地価格は高水準を維持しています。土地代と建設費の総額が上がり続ければ、購入者の予算に収まらず受注そのものが減るという悪循環が生じます(出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ・当サイト独自集計)。
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建設業では慢性的な人手不足が続き、建設技能労働者(大工・左官・電気工事士等)の有効求人倍率は6〜7倍台という高水準にあります。さらに2024年4月から適用が始まった建設業の時間外労働の上限規制(2024年問題)により、職人一人あたりの労働時間が制限され、工期が延びるケースが増えました。
工期の延長は職人の日当・現場管理費・仮設費用といった固定コストの増大に直結します。複数の現場を並行して抱える中小工務店では、一棟の遅延が全体の資金繰りに波及しやすく、受け取った工事代金を別現場の支払いに充てる自転車操業に陥りやすい構造があります。
日銀の利上げを受けて、住宅ローン金利は2026年に入っても高止まりしています。2026年7月時点の【フラット35】(融資率9割以下・返済期間21〜35年)の金利は年3.14%で、6月の3.21%からわずかに低下したものの3%超の水準が続いています。変動金利も年0.8〜1.3%台まで上がり、7月には基準金利を引き上げるネット銀行も出てきました(出典:モゲチェック「住宅ローン金利2026年7月の最新動向」)。
金利上昇は購入者の「買える上限金額」を直接引き下げます。4,000万円を30年で借りる場合、変動0.5%なら月々返済額は約11.7万円ですが、変動1.1%では約12.9万円と約1.2万円増えます(当サイト独自試算・元利均等返済。実際の返済額は借入条件により異なります)。この差が購入の断念につながり、受注減となって住宅会社の資金繰りを直撃します。
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2026年の倒産増加で新たに指摘されているのが、建築基準法改正に伴う4号特例の縮小の影響です。従来、木造2階建てなど一定規模以下の住宅は建築確認申請時の構造関係書類の審査が省略されていましたが、改正により省略の対象が縮小され、多くの木造住宅で構造計算書などの提出・審査が必要になりました。
帝国データバンクは、この確認申請の厳格化により設計・申請手続きに要する時間が増え、着工の遅れや工期の長期化が生じていることを、木造建築工事業の撤退が増えた要因の一つとして挙げています。設計体制の薄い小規模事業者ほど負担が大きく、案件を回す速度が落ちれば売上が立たず、固定費だけが積み上がります。制度としては住宅の安全性を高める前向きな改正ですが、体力のない事業者にとっては退出の引き金になっているのが実情です。
2026年に顕在化したもう一つの逆風が、石油由来資材の供給不安です。中東情勢の不安定化を背景に、ナフサを原料とする断熱材・配管材・シーリング材・住宅設備などの価格が上昇し、納入の遅れも生じています。帝国データバンクは、こうした資材不足や価格高騰は「経営現場でコントロールできない部分が大きく」、資金繰りが急速に悪化しやすい小規模事業者の事業継続断念が増える可能性が高いと指摘しています。
資材が届かなければ工事は止まり、引き渡しが遅れれば代金の入金も遅れます。契約時に決めた請負金額は原則として変えられないため、値上がり分は住宅会社の持ち出しになりがちです。この「入金遅れ+原価上昇」の同時発生が、2026年の資金繰り悪化を加速させています。
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人口減少と着工戸数の減少により、住宅市場のパイは長期的に縮小しています。東京商工リサーチは、1棟あたりの単価が上がるなかで仕入も人材も豊富な大手との競争が激化し、さらにマンションやリノベーション物件とも需要を奪い合っている状況を指摘しています。戸建て住宅のみを扱うハウスメーカー・工務店にとっては、価格・供給力・提案力のすべてで不利になりやすい環境です。

ハウスメーカー倒産は2026年下半期も高い水準が続く可能性が高い、というのが調査機関の見方です。今後の分岐点は「資材価格と納期が落ち着くか」「金利上昇が住宅需要をさらに冷やすか」の2点であり、業界全体が一様に沈むのではなく、受注を伸ばす会社と経営難に陥る会社への二極化が進みます。ここでは予想の根拠と、会社ごとの危険度の見方を整理します。
東京商工リサーチは今後について、中東情勢の不安定化による住設・資材価格の高騰や納入遅れが長期化すれば、倒産がさらに増加する可能性があるとしています。帝国データバンクも、ナフサ由来の資材不足・価格高騰は個社の努力では制御できず、資金繰りが急速に悪化しやすい小規模事業者の事業継続断念が増える可能性が高いとの見方を示しています。

上半期の建設業の撤退がリーマン・ショック直後を上回る水準にある以上、下半期に急改善するシナリオは考えにくいと言えます。ポイントは次の2つです。第一に、資材価格と納期が落ち着けば、採算悪化と入金遅れの同時発生は緩和されます。第二に、住宅ローン金利がこれ以上大きく上がらなければ、購買力の低下に歯止めがかかり受注減の連鎖が止まります。逆にこの2つが悪化すれば、2027年にかけて撤退がさらに増える展開も想定しておくべきでしょう。
なお、これらはあくまで公表統計と調査機関の見解にもとづく見通しであり、特定の企業の将来を保証・断定するものではありません。
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「どの会社が危ないのか」を実名で予想することはできませんが、公表された倒産原因の傾向からは、リスクが集まりやすい会社の特徴が読み取れます。事業構造で整理すると次の5類型になります。
類型 | 特徴 | 相対的な倒産リスク |
|---|---|---|
大手ハウスメーカー | 上場・資本力が大きく、分譲・賃貸・リフォーム・海外事業など収益源が分散 | 低い |
中堅・地域トップクラス | 一定の受注量と自己資本を持ち、資材の共同購買や設計体制も整備 | やや低い |
ローコスト特化型 | 低価格が売り。資材高を価格に転嫁しにくく、利益率が薄い | 高い |
小規模工務店(戸建て専業) | 受注棟数が少なく1棟の遅延が資金繰りに直結。4号特例縮小への設計対応も負担 | 高い |
建売・分譲専業 | 土地を先行取得するため在庫リスクが大きく、金利上昇局面では販売不振が直撃 | やや高い |
ただし「規模が小さい=危ない」と単純化するのは誤りです。小規模でも無借金経営で自己資本比率が高く、地域で安定した受注を確保している優良企業は数多く存在します。逆に、規模が大きくても赤字が続き債務超過に陥っていれば経営破綻の可能性はあります。実際に2026年に破綻した会社は、いずれも複数期にわたる赤字や債務超過が先行していました。判断すべきは規模ではなく財務の中身と受注の安定性です。
市場が縮小する局面では、需要は「安心して任せられる会社」に集中します。倒産報道が増えるほど購入者は財務の健全性を重視するようになり、保証制度に加入し施工実績を開示できる会社へ受注が寄る一方、価格だけを訴求してきた会社は選ばれにくくなります。受注が減れば固定費を賄えず、値引きでさらに利益率が下がるという負の循環に入ります。
結果として、同じ「住宅会社」でも業績の差が急速に開きます。2026年上半期の倒産原因のうち販売不振が72.0%を占めるという事実は、この二極化がすでに進行していることを示す数字です。購入者側から見れば、会社選びの巧拙が以前よりも直接的にリスクの差になる時代になったと言えます。

建設会社の倒産による被害は想像以上に深刻です。新築購入者が直面する代表的な3つのリスクと、破産・民事再生の違いを把握しておきましょう。
最も多くの被害者が直面するのが「ローンと家賃の二重払い」です。注文住宅では建設途中から「つなぎ融資」または住宅ローンの実行が始まります。建設会社が倒産しても、借主と金融機関の間のローン契約は有効なままです。
つまり家が未完成でも毎月の返済義務は続きます。同時に現在住んでいる賃貸住宅の家賃も支払わなければならず、数十万円単位の二重負担が数か月〜1年以上続くケースもあります。ローンと家賃の二重負担は最も発生しやすい被害であり、倒産を知った時点で早急に弁護士または金融機関へ相談することが重要です。
建設会社の倒産後、別の工務店が工事を引き継いで完成させるケースもあります。しかしこの場合、追加費用の発生はほぼ避けられません。引き継ぐ業者はまず既存の工事状況を調査・確認する必要があり、その費用が発生します。さらに元の業者の施工に不備があれば、修正・やり直しの費用が上乗せされます。実務では、引継ぎ費用が当初見積もりより数百万円以上高くなるケースも珍しくありません。当初の請負契約の解除手続きと新業者との契約締結も必要となり、法的手続きも複雑化します。
注文住宅では一般に、契約時に着手金(工事費の10〜30%)、上棟時に中間金(同30〜40%)、完成時に残金を支払います。倒産が上棟前や工事中に起きた場合、すでに数百万〜数千万円を支払済みであることになります。
破産手続きにおいて施主は「一般債権者」として扱われます。破産財団から弁済を受けられる割合は債権額の数%〜数十%にとどまることがほとんどで、2,000万円を支払っても回収できるのは数十万円というケースが実際に起きています。こうした損失を防ぐ制度が次章で解説する「住宅完成保証制度」です。
同じ経営破綻でも、手続きの種類によって施主への影響は大きく異なります。破産は会社を清算する手続きで、事業は止まり、工事は中断します。施主は一般債権者として配当を待つ立場になります。一方民事再生は事業の継続を前提とした再建型の手続きで、スポンサー企業が現れて事業が承継されれば、請負契約がそのまま引き継がれ工事が継続される可能性があります。
2026年7月に民事再生法の適用を申請したアエラホームのケースでは、スポンサーとなった企業グループの承継会社が既存の新築請負契約を引き継ぎ、完工する方針が示されました。ただし、民事再生であれば常に契約が守られるわけではありません。契約の扱いは再生計画とスポンサーの有無に左右されるため、報道で「民事再生」と聞いても安心せず、速やかに会社・監督委員・弁護士へ自分の契約の扱いを確認することが大切です。

住宅完成保証制度とは、注文住宅の建設中に建設会社が倒産した際に、施主が受ける損失を補う制度です。加入している会社と契約していれば、万が一の倒産時にも住宅を完成させられる可能性が高まります。
住宅完成保証制度は大きく2つのタイプに分かれます。
どちらも「建設会社が保証機関に加入している」ことが前提です。施主が直接申し込むものではなく、建設会社が加入しているかどうかを契約前に確認することが重要です(出典:SUUMO「住宅完成保証制度とは」)。
住宅完成保証制度を運営する主な保証機関は以下の通りです。
保証料の目安は住宅価格の0.3〜0.5%程度です。3,000万円の建設費なら保証料は9万〜15万円程度となり、倒産リスクを考えれば割安な備えと言えます。
住宅完成保証制度に加入できること自体が、その建設会社の経営安定性の証明になります。保証機関の審査を通過しなければ加入できないためです。加入について聞いたときに話をはぐらかす業者は、財務状況に不安を抱えている可能性があります。
住宅完成保証制度は万能ではありません。以下の点に注意が必要です。

倒産リスクを避けるうえで最も効果が高いのは、契約前の事前調査です。実務で有効な5つのチェックポイントを解説します。
個人でも有料の企業信用調査レポートを取得すれば、建設会社の財務状況を確認できます。帝国データバンクや東京商工リサーチでは、1社あたり数千円〜1万円前後でレポートを申し込めます。
レポートで注目すべき指標は自己資本比率(20%以上が一つの目安)と流動比率(100%以上が安全圏)です。自己資本比率が低く借入依存が高い会社や、流動負債が流動資産を大きく上回る会社は資金繰りが厳しい可能性があります。2026年に破綻した会社の多くは、複数期にわたる赤字や債務超過が先行していました。数千円の調査費用で数千万円規模の損失を避けられるなら、費用対効果は極めて高い対策です。
住宅完成保証制度への加入状況は、契約前に必ず書面で確認してください。口頭で「加入しています」と言われるだけでなく、保証機関が発行した加入証明書(または登録番号)の提示を求めるのが確実です。
施工実績の確認も重要です。完成した建物の写真やモデルハウスの見学に加え、可能であれば過去の施主に話を聞くのが最も信頼性の高い方法です。口コミサイトの情報は参考程度にとどめ、実際に建てた人の声を優先しましょう。あわせて、直近の引き渡し実績が滞っていないか(「資材待ちで着工が延びている」という説明が続いていないか)も確認しておきたいポイントです。
住宅購入の現場で指摘されることが多い「注意したいサイン」です。契約前に一つでも当てはまる場合は、慎重に検討してください。
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万が一、建設中にハウスメーカーが倒産した場合、初動の速さが被害の規模を左右します。以下の3ステップを速やかに実行してください。
まず手元にある書類をすべて確保・コピーしてください。必要な書類は以下の通りです。
これらの書類は、今後の弁護士相談・破産管財人への申告・保証機関への請求すべてに必要です。業者の事務所に原本を預けている場合は、早めに回収するよう努めてください。
建設会社の経営破綻を知ったら、24時間以内に保証機関または弁護士へ連絡することをお勧めします。住宅完成保証制度に加入していた場合、連絡が遅れると手続きが複雑になる可能性があります。主な相談窓口は次の通りです。
倒産後の行動はスピードが最重要です。保証機関への連絡が遅れると補填の対象外となるリスクがあるため、知った当日に行動を開始してください。なお民事再生の場合は、スポンサーによって契約が引き継がれる可能性があるため、自己判断で契約を解除する前に必ず弁護士へ相談してください。
住宅ローンの支払いが困難になった場合、金融機関に返済条件の変更(返済猶予・期間延長)を相談できます。これは自動的に適用されるものではなく、施主から積極的に申し出る必要があります。
住宅金融支援機構(フラット35を利用している場合)には返済条件変更の制度があり、一定期間の返済猶予や返済期間の延長が認められる場合があります。民間金融機関でも同様の措置を用意しているケースがあります。猶予期間中も利息は発生するため、できるだけ早期に解決策を見つけることが重要です。
住宅ローンは建設会社ではなく金融機関との契約であるため、建設会社が倒産しても施主の返済義務は継続します。家が未完成でも返済は始まります。ただし金融機関への申し出により、一定期間の返済猶予や条件変更が認められる場合があります。つなぎ融資を利用している場合は、融資を受けている銀行へ速やかに連絡してください。
調査機関は、資材価格の高騰や納入遅れが長期化すれば倒産がさらに増える可能性があるとしています。2026年上半期の倒産は118件と前年同期比87.3%増で、建設業全体の撤退もリーマン期を上回る水準にあるため、下半期に急速に改善するとは考えにくい状況です。ただし業界全体が一様に悪化するのではなく、受注を伸ばす会社と経営難に陥る会社の二極化が進むと見られています。
破産は会社を清算する手続きで工事は中断し、施主は一般債権者として配当を待つ立場になります。民事再生は事業継続を前提とした再建型の手続きで、スポンサーが決まれば請負契約が承継され、工事が続く可能性があります。2026年7月に民事再生を申請したアエラホームでは、スポンサーの承継会社が既存契約を引き継ぎ完工する方針が示されました。ただし常に契約が守られるとは限らないため、自分の契約の扱いを個別に確認する必要があります。
帝国データバンクや東京商工リサーチのウェブサイトで、有料の企業信用調査レポートを取得できます(1社あたり数千円〜1万円程度)。自己資本比率・流動比率・負債状況などから財務の健全性をある程度判断できます。上場企業であれば有価証券報告書や決算短信も公開情報として確認できます。国税庁の法人番号公表サイトで法人の登録状況を確認するのも基本的な手段です。
住宅完成保証制度は施主ではなく建設会社が保証機関に加入するものです。施主がすべきことは、契約前に建設会社へ加入の有無を確認し、加入証明書の提示を求めることです。主な保証機関は住宅保証機構(まもりすまい保険)、JIO(日本住宅保証検査機構)、住宅あんしん保証などです。
一般に、資本力があり収益源が分散している大手は財務基盤が安定しており、倒産リスクは相対的に低いとされています。一方、ローコスト特化型や戸建て専業の小規模事業者は利益率が薄く、資材高・金利上昇の影響を受けやすい傾向があります。ただし小規模でも財務が健全な優良企業は多く、「ローコスト=危険」と一概には言えません。個別の財務確認が重要です。
まず法テラスの無料法律相談(0570-078374)か、地域の弁護士会の相談窓口へ連絡してください。破産手続きが開始されている場合は、裁判所が選任した破産管財人が窓口になります。破産管財人の連絡先は官報(倒産公告)や裁判所の窓口で確認できます。住宅完成保証に加入していた場合は、保証機関が代替業者の手配や補償手続きを案内します。
2026年のハウスメーカー倒産急増は、資材高・人手不足・金利上昇に加え、法改正対応と資材供給不安が重なった結果です。この記事の要点をまとめます。
注文住宅・新築一戸建ての購入は人生で最大級の買い物です。価格の安さだけで会社を選ばず、本記事のチェックポイントと住宅完成保証制度の確認を実践してください。判断に迷う場合は、不動産の専門家や弁護士など第三者への相談をおすすめします。