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地盤調査データの偽装リスクから住宅品質を守るには、第三者による住宅診断・地盤保証の書面確認・セカンドオピニオン再調査・瑕疵保険の確認という4つの自衛策が有効です。施工会社任せにせず、隠れる前に第三者の目を入れることが最大の防御になります。
この記事でわかること
2026年7月、大手ハウスメーカーの子会社で地盤調査報告書816件のデータが不適切に作成されていたと発表され、大きな注目を集めています。折しも各地で地震が相次ぐなか、「自分の家の地盤や品質は本当に大丈夫なのか」と不安を感じた方も多いはずです。この記事では、事案の概要を整理したうえで、施主・買主が自分でできる住宅品質の守り方を分かりやすく解説します。

今回の問題は、大手ハウスメーカーの子会社が作成した地盤調査報告書816件で、試験データを加工したり、別の現場のデータを転用したりする不適切な行為が見つかったというものです。仙台市の営業所で2012年から2025年にかけて、複数の担当者が関与していたと発表されています。
発覚のきっかけは、施工中の物件で敷地内の道路が沈下したこと。委託者が別会社に再調査を依頼し、報告書を照合したところ内容に食い違いが見つかりました。会社の説明では、不適切な報告に基づき設計・建設した建物581件のうち562件は安全性に問題がないと確認され、残る19件は地盤の再調査を進めているとされています(出典:日本経済新聞)。

地盤調査とは、家を建てる前にその土地の地盤が建物の重さに耐えられるかを調べる検査のことです。戸建てではスクリューウエイト貫入試験(旧スウェーデン式サウンディング試験)などで地盤の強さを測り、必要に応じて地盤改良を行います。
この調査データが正しくないと、本来必要な地盤改良が行われず、建物が不同沈下(部分的に沈んで傾く)を起こすおそれがあります。傾きは建具の開閉不良や健康被害につながることもあり、補修には多額の費用がかかります。しかも基礎や地盤は完成後に隠れてしまうため、住み始めてから異変に気づくケースが少なくありません。不動産の現場でも「基礎・地盤まわりは後から確認できないからこそ、着工前の段階が肝心」とよく指摘されます。

調査データの真偽を素人が見抜くのは困難ですが、リスクを下げる方法はあります。ポイントは、隠れて見えなくなる前に第三者の目を入れておくことです。次の4つを組み合わせましょう。
ホームインスペクション(住宅診断)とは、施工会社とは独立した専門家が建物の状態を客観的にチェックするサービスです。費用の相場は、目視中心の基本調査で6〜7万円、床下や屋根裏まで見る詳細調査で9〜12万円ほど。着工〜基礎段階や引き渡し前に入れると、隠れる前の確認ができます(参考:SUUMO 住宅診断)。
多くの新築には、地盤改良後の不同沈下を一定期間保証する「地盤保証」が付きます。また新築住宅は、住宅瑕疵担保責任保険(構造や雨漏りの欠陥に備える保険)の加入が住宅供給会社に義務づけられています。契約前に保証・保険の内容と期間を書面で必ず確認しましょう。
地盤に不安がある場合は、別の調査会社にセカンドオピニオンとして再調査を依頼する方法があります。今回の事案も、別会社の再調査と照合したことで食い違いが判明しました。複数の目でチェックすることが、データの信頼性を担保する近道です。
完成時の内覧会(施主検査)で気になる点を見つけたら、口頭ではなく書面で是正を依頼し、やり取りの記録を残すことが大切です。地震に強い土地の見分け方とあわせて、土地・建物の両面から備えておくと安心です。

すでに家を購入・建築していて不安な場合は、まず施工会社に地盤調査報告書や地盤保証の内容を確認しましょう。今回のように会社側が対象物件を調査・連絡しているケースもあります。それでも不安が残るときは、第三者の専門家に建物の状態を診てもらう、地盤の再調査を依頼するといった選択肢があります。傾きや床下の異変など具体的な症状がある場合は、早めに専門家や消費者相談窓口へ相談することをおすすめします。
専門的な数値を素人が見抜くのは難しいのが実情です。ただし、報告書の提出を求める、第三者のホームインスペクションを入れる、別会社にセカンドオピニオンを依頼するといった方法で、信頼性を高めることができます。
目視中心の基本調査で6〜7万円、床下・屋根裏まで調べる詳細調査で9〜12万円が相場です。数千万円の住まいを守る費用と考えれば、検討する価値は十分にあります。
住宅の品質は、作り手任せにせず、買い手・施主が自分でも確認する姿勢が大切です。これから家を建てる・買う方は、契約前に地盤保証や検査体制を書面で確認し、不安があれば第三者のチェックを取り入れましょう。備えておけば、万一のときも落ち着いて対応できます。