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お盆の帰省は、実家の将来を家族で話し合う絶好のタイミングです。相続や実家じまいは、親が元気なうちに話しておくことが最大の備えになります。名義や相続人、親の希望を早めに共有しておけば、いざというときに慌てず、兄弟間のトラブルも防げます。
この記事でわかること
久しぶりの帰省で、親の高齢化や実家の傷みに気づき「この家はこれからどうなるのだろう」と感じる方は少なくありません。とはいえ、いきなり「相続」の話は切り出しにくいもの。この記事では、お盆の帰省を機に親と話しておきたいポイントを、チェックリスト形式で分かりやすくまとめます。

結論から言うと、実家の相続や処分は、親が元気で判断できるうちに話し合っておくのが得策です。理由は大きく3つあります。
1つ目は、空き家を放置するリスクです。実家が誰も住まない空き家になり、管理不全空家や特定空家に指定されると、土地の固定資産税を軽くする「住宅用地特例」から外れ、土地の固定資産税の負担が最大で約6倍になる場合があります。2つ目は、相続登記の義務化です。2024年4月から相続した不動産の名義変更(相続登記)が義務となり、相続を知ってから3年以内に手続きしないと10万円以下の過料の対象になります(施行前に発生した相続は2027年3月末が期限)。詳しくは相続登記の期限と過料の回避策もご覧ください。3つ目は、親の判断能力が低下すると、売却や名義変更、生前贈与といった手続きそのものが難しくなるためです。

実家じまいとは、親が住んでいた実家を片付け、売却・解体などで整理することを指します。その前提として、帰省中に次の4点を親とさりげなく確認しておきましょう。
まず登記上の名義を確認します。親名義だと思っていたら祖父母名義のままだった、というケースもあります。名義が古いままだと相続手続きが複雑になるため、早めの把握が重要です。
親に万一のことがあったとき、誰が相続人になるのかを整理します。兄弟姉妹の人数や関係を踏まえ、「誰が実家を継ぐのか」を意識しておくと、後の話し合いがスムーズです。
遺言書があるか、親自身は実家をどうしたいのか(残したい・売ってよい等)を聞いておきます。親の希望が明確だと、兄弟間で意見が割れても「親の願いだから」とまとまりやすくなります。
住む・貸す・売る・解体するのいずれを想定するかを、家族でざっくり共有します。方向性が見えていれば、いざ相続が発生しても動き出しが早くなります。

実家じまいの主な選択肢は、売却・賃貸・解体・そのまま相続などです。売却では、被相続人が住んでいた家を一定要件で売ると譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があり、2027年12月末までの譲渡が対象です(要件があるため事前に確認が必要です)。
費用面では、解体や家財整理にまとまったお金がかかります。目安は次の通りです。実際は建物の構造・立地・残置物の量で変わるため、複数業者から見積もりを取ることをおすすめします。
項目 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
家屋の解体 | 約90〜150万円 | 木造30坪程度の場合 |
家財・残置物の整理 | 約15〜50万円 | 3LDK程度の場合 |
※費用は目安です。建物構造・立地・量により異なります。税制の適用可否は税理士等の専門家にご相談ください。
空き家を活用する制度も広がっています。空き家活用の最新事情(国の採択事業・AI判定)もあわせて参考にしてください。

相続の話し合いは、切り出すタイミングが肝心です。実務でよく勧められるのは、帰省の到着直後や忙しい時間帯を避け、食事のあとなど心身が落ち着いた場面で話すこと。「税金や手続きが大変らしい」といったニュースを入口にすると切り出しやすくなります。離れて暮らす兄弟がいる場合は、定期的に情報を共有するルールを決めておくと安心です。判断に迷う点は、司法書士・税理士・不動産会社などの専門家に早めに相談しましょう。
親が元気で判断できるうちに始めるのが理想です。名義や相続人の確認、親の希望のヒアリングは、相続が発生する前からできます。お盆や年末年始の帰省が良いきっかけになります。
管理不全空家・特定空家に指定されると住宅用地特例から外れ、土地の固定資産税が最大約6倍になる場合があります。放置せず、早めに活用・処分の方針を決めることが大切です。
実家の将来は、家族が集まるお盆だからこそ話しやすいテーマです。まずは親の名義や希望をさりげなく確認するところから始めてみましょう。早めの一歩が、将来の負担とトラブルを大きく減らしてくれます。