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2026年6月23日、最高裁が旧統一教会(世界平和統一家庭連合)への解散命令を確定させました。宗教法人が解散すると、保有する不動産や税制上の優遇はどうなるのでしょうか。宗教法人でも固定資産税が非課税になるのは「本来の宗教活動に使う土地・建物」に限られ、解散によって法人格を失えばこの優遇も失われます。
この記事でわかること
最高裁第三小法廷は2026年6月23日、東京高裁が出した解散命令を不服とする特別抗告を退け、旧統一教会の解散命令を確定させました(出典:日本経済新聞)。オウム真理教・明覚寺に続く3例目で、刑事事件ではなく民事上の不法行為を理由とする初の解散命令とされています。ニュースでは献金問題が注目されていますが、ここでは不動産と税制という切り口から、宗教法人の解散が持つ意味を整理します。

宗教法人の不動産が固定資産税の非課税となるのは、地方税法によって「宗教法人が本来の用に専ら供する境内建物・境内地」が非課税と定められているためです。本堂・拝殿・社務所などの建物や、その敷地である境内地が対象で、墓地も非課税とされています。お寺や神社、教会の土地・建物に固定資産税がかからないのは、宗教活動という公益性を踏まえた措置です。
ただし、ここで重要なのは、宗教法人だからといって、保有するすべての不動産が非課税になるわけではないという点です。非課税の条件は「本来の宗教活動に専ら供していること」であり、たとえば駐車場として有料で貸し出している土地や、テナントが入る収益用の建物など、収益事業に使っている不動産は課税対象となる場合があります。宗教法人の不動産の税制は、所有者が誰かではなく「何に使っているか(用途)」で線引きされているのです。

解散命令が確定すると、その宗教法人は宗教法人としての法人格を失います。これに伴い、宗教法人に認められていた税制上の優遇措置も基本的に失われます。つまり、これまで非課税だった境内地などについても、宗教法人としての非課税の根拠がなくなることになります。
もっとも、解散したからといって不動産がすぐに消えるわけではありません。解散後は「清算人」が選任され、財産の管理・処分や債務の弁済といった清算手続きが進められます。保有不動産は清算の過程で売却・処分され、残った財産(残余財産)は法人の規則の定めや関係法令にもとづいて扱われます。また、収益事業を行っていた場合は、清算がすべて終わる(清算結了)まで法人税などの課税関係が続くとされています。宗教法人の解散と不動産・税務の手続きは複雑で、実際の取り扱いは個別の事情によって異なるため、専門家による確認が必要です。

今回のニュースは特別な事例に見えますが、「固定資産税は不動産の用途や実態で決まる」という考え方は、一般の住宅所有者にも通じます。たとえば自宅の敷地には「住宅用地特例」があり、住宅が建っている土地は固定資産税の課税標準が軽減されます。逆に、建物を取り壊して更地にしたり、空き家を放置して特定空家に指定されたりすると、この特例が外れて税負担が大きく増えることがあります。
空き家の固定資産税が上がるリスクについては、日本郵便が空き家オーナーを追跡開始!転居情報提供制度と固定資産税6倍リスクでも詳しく解説しています。宗教法人であれ一般世帯であれ、固定資産税は「その土地・建物がどう使われているか」で変わる——今回の解散命令確定は、その原則をあらためて意識させる出来事と言えるでしょう。
旧統一教会の解散命令確定は、宗教法人の不動産と税制を考えるきっかけになりました。要点を整理します。
ご自身の不動産の固定資産税や空き家の取り扱いに不安がある場合は、自治体の窓口や税理士などの専門家に相談しながら、用途に応じた適切な管理を検討してみてください。