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定期借地権付きマンションとは、土地を買わず一定期間だけ借りて建てられたマンションで、所有権マンションより安く都心に住めるのが特徴です。2026年、この定期借地権付きマンションが首都圏で急増しています。
この記事でわかること
都心のマンション価格が高騰し続けるなか、報道によると2026年は首都圏で定期借地権付きマンションの供給が過去最多水準に達しています。2025年には前年比で約2.7倍に増え、港区では新規供給の4割弱を占めたとする調査もあります(出典:日本経済新聞)。「高すぎて都心はもう無理」とあきらめかけた人にとって、新たな選択肢として注目が集まっています。

定期借地権付きマンションとは、土地を購入せず、地主から一定期間だけ借りた土地の上に建てられたマンションのことです。多くは「一般定期借地権」で、借地期間は50年以上と定められています。契約が満了すると、原則として建物を解体し、更地にして地主へ返還します。
急増の背景にあるのは、都心の地価高騰です。土地の取得費が跳ね上がり、所有権マンションの価格が一般層の手の届かない水準まで上がりました。そこで、土地を買わずに済む定期借地権方式なら価格を抑えられるため、デベロッパーが好立地で供給を増やしているのです。地主側にも、土地を手放さずに活用でき、相続対策になるといった事情があります。

最大のメリットは、同じ立地の所有権マンションより価格を抑えて購入できることです。土地代がかからない分、都心の一等地や駅近であっても、所有権物件より2割前後安く買えるケースがあります。
不動産取引の現場でも、「この立地・この広さで、所有権だったら手が届かないが定期借地権なら買える」という理由で選ぶ人が増えています。同じ予算なら、より広い間取りやタワーマンションを狙えるのも魅力です。加えて、土地を所有しないため、土地部分の固定資産税・都市計画税がかからないという金銭的なメリットもあります。「一生ものの資産」ではなく「良い立地に割安で長く住む場所」と割り切れる人には、合理的な選択肢になり得ます。

一方で、安さの裏には見落としやすい注意点があります。特に次の3つは購入前に必ず確認しましょう。
1. 資産価値が最後はゼロに近づく
資産価値は「所有権>普通借地権>定期借地権」の順で、定期借地権は最も低くなります。残存期間が短くなるほど価値は下がり、契約満了時には更地で返すため資産は手元に残りません。売却や相続で子世代に引き継ぐことを重視するなら、慎重な検討が必要です。
2. 住宅ローンが組みにくい
担保としての価値が低く見られるため、通常のマンションより住宅ローンの審査が厳しくなりがちです。融資期間が借地の残存期間に制限されることもあり、初期に分譲された物件では残存期間が20年程度に減り、35年ローンが組めず月々の返済額が上がる例も出始めています。将来売るときに、買い手側もローンを組みにくく流動性(売りやすさ)が落ちる点にも注意が必要です。
3. 地代と解体準備金が毎月かかる
土地を借りているため、毎月「地代」を払い続けます。さらに、契約満了時の解体費用に備えた「解体準備金(解体積立金)」も上乗せされます。地代と解体準備金を合わせて月1万〜2万円前後になることが多く、管理費・修繕積立金とは別に発生します。新築時にまとまった一時金が必要なケースもあるため、トータルコストで比較することが大切です。
定期借地権付きマンションは、価格高騰時代の合理的な選択肢である一方、向き不向きがはっきり分かれる物件でもあります。購入を検討する際は、残存期間・毎月のコスト・出口(売却や相続)まで見据えて、自分のライフプランに合うかを冷静に判断しましょう。