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この記事でわかること
マンションを購入・保有していると、「管理費や修繕積立金が値上がりした」という話を耳にすることが増えています。実際、2024〜2026年にかけてマンションの管理費・修繕積立金の問題は深刻化しており、全国のマンションの約3件に1件で積立金不足が発生しているとも指摘されています。
この記事では、なぜ管理費・修繕積立金が上がり続けるのかその理由と、購入前に確認すべきポイントを解説します。マンション価格の高止まりの背景については、「新築マンション価格が下がらない3つの理由|建設コスト・需給・金利の現状」もあわせてご参照ください。
管理費(かんりひ)とは、マンションの共用部分の日常管理・清掃・管理員人件費などに使われる費用です。修繕積立金(しゅうぜんつみたてきん)とは、将来の大規模修繕工事に備えて毎月積み立てる資金です。10〜15年ごとに行われる大規模修繕の費用(1戸あたり100〜200万円規模)を賄います。
大規模修繕工事にかかる費用は、建設資材と工事費(職人の人件費)で構成されます。2020年代以降、これらのコストが大幅に上昇しており、10〜15年前に策定した長期修繕計画の積立金額では不足するケースが急増しています(出典:国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」)。
マンション管理員・清掃員の人手不足が深刻化しており、人件費が上昇しています。特に大都市圏では管理員の採用が困難になっており、管理費の引き上げや「管理員無人化」への移行を余儀なくされるマンションも増えています。
多くの新築マンションは、販売時の購入しやすさのために修繕積立金を新築当初は低く設定し、段階的に引き上げていく「段階増額積立方式」を採用しています。国土交通省の調査では、段階増額積立方式を採用している事例の長期修繕計画当初から最終計画年までの値上げ幅平均は約3.58倍に達しています。
国土交通省の調査によると、全国のマンションの約34.8%で長期修繕計画に対して修繕積立金が不足しており、約3件に1件が資金不足の状態にあります。この状態が続くと、大規模修繕の時期に「修繕一時金」の徴収が必要になったり、修繕が先送りされて建物が老朽化したりするリスクがあります。
国土交通省は2021年のガイドライン改定(2024年6月改定版含む)で以下の方針を示しています:
ただし、既存のマンションについてはガイドラインに法的拘束力はなく、管理組合の自主的な判断に委ねられています。
管理費・修繕積立金の変更は管理組合の総会決議(通常は普通決議)で決まります。区分所有者として総会に出席・委任状提出を通じて意見を反映させることができますが、多数決により否決された場合は従う必要があります。
管理費が著しく低い場合、管理が不十分だったり、将来的な大幅値上げのリスクがある可能性があります。適正な管理費の目安は一般的に1戸あたり月1〜2万円程度ですが、規模・設備・立地によって異なります。長期修繕計画と合わせて確認することをおすすめします。
支払いを滞納すると管理組合から督促が来て、最終的には法的手続き(訴訟・競売)に発展するケースもあります。支払いが困難な場合は早めに管理組合または専門家に相談することが重要です。
マンションの管理費・修繕積立金は、住宅購入後も長期にわたり家計に影響します。購入前に十分な確認を行い、将来のコストも含めた判断をされることをおすすめします。不明な点は不動産専門家や管理組合に確認しましょう。