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2026年7月15日、日本住宅ローン株式会社が「おうちの残価設定ローン(借換)」を発表しました。これは車の残価設定ローンの発想を住宅ローンの借換に応用したもので、土地評価額の一部を「残価」として返済不要にし、月々返済額が現在の約半分になる可能性があるのが特徴です。
この記事でわかること
2026年6月に日本銀行が政策金利を1.0%へ引き上げ、住宅ローンの返済負担が気になる人が増えています。住宅価格も高止まりが続くなか、「月々の返済を軽くできる」という新しい借換商品が登場し、SNSやニュースで話題になっています。どんな仕組みで、何に気をつければよいのかを整理してみましょう。

「おうちの残価設定ローン(借換)」は、日本住宅ローン株式会社が2026年7月15日に発表した借換専用の住宅ローンです。残価設定とは、将来の想定資産価値(残価)をあらかじめ設定し、その部分を通常の返済とは別に扱う仕組みのことです。自動車のローンで広まった考え方を、住宅ローンの借換に持ち込んだ新しい商品といえます。
この商品では、一般的な住宅で土地評価額の50%、マンションで市場価格の30%を「残価」として設定します。そして、この残価部分は毎月の返済対象から外し、残りの借入金を最長80歳まで返済していきます。その結果、月々の返済額が現在の支払額の約半分になる可能性があるとされています(出典:マイナビニュース)。利上げで返済がじわじわ重くなっている人にとって、家計の負担を和らげる選択肢として注目されています。

月々が軽くなる理由はシンプルで、返済する元金そのものが減るからです。通常の住宅ローンは借入額の全額を返済していきますが、残価設定型では残価(土地評価額の50%など)を返済対象から切り離します。返す元金が小さくなれば、そのぶん毎月の返済額も下がるという仕組みです。
ただし、誰でも自由に使えるわけではありません。利用には10年間の元利均等返済が必要とされ、借換のため現在の債務者と申込者が同一であること、直近12回の返済に延滞がないこと、借換後の借入額が既存残債の範囲内かつ一定額以下であることなどの条件があります。賃貸中の住宅や投資用ローンは対象外です。「月々が半分」という数字だけが先行しがちですが、あくまで条件を満たした人が使える商品である点を押さえておきましょう。

最大のポイントは、返済不要にした残価は「消えるわけではなく、最後に精算する」ということです。この商品では、返済満了時に残価の扱いを次の3つから選べるとされています。1つ目は利息のみを支払う形(リバースモーゲージへの切り替え)、2つ目は指定の不動産事業者が融資時の評価額で買い取る形、3つ目はそのまま返済を続けて完済する形です。
それぞれに注意点があります。リバースモーゲージに切り替えると月々は軽くなりますが、利息を払い続けるため総返済額は増える場合があります。買取を選べば残債は残りませんが、その家からは出ていくことになります。返済を続けて完済する場合は、結局は残価分もあらためて返すことになります。不動産取引の現場でも、残価設定型のローンは「月々の安さ」と「トータルの負担・出口のリスク」を分けて考えるべきだと指摘されることが多い商品です。目先の返済額だけで判断せず、10年後・満了時に自分がどうしたいのかまで見据えて検討することが大切です。あわせて、国が普及を後押しする残価設定型ローンや、各金融機関が扱う既存の商品とは仕組みが異なる場合があるため、「残価設定型」とひとくくりにせず、その商品ごとの条件を必ず確認するようにしましょう。
新しいローンは、月々の負担を軽くしたい人にとって魅力的に見えます。ただし、仕組みと出口のリスクを正しく理解しないまま契約すると、後で「こんなはずでは」となりかねません。借換や返済プランの見直しを考えている方は、金融機関やファイナンシャルプランナーに相談し、自分のライフプランに本当に合うかをじっくり確認してみてください。