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日銀の1.0%利上げを受けても、多くの変動金利ローンは「5年ルール」ですぐには返済額が跳ね上がりません。ただし変動金利はこれからじわじわ上がる見込みで、今こそ自分のローンを点検すべきタイミングです。
この記事でわかること
日本銀行は2026年6月の金融政策決定会合で、政策金利を0.75%から1.0%へ引き上げました。1.0%という水準は1995年以来、約31年ぶりの高さです。住宅ローン利用者の約9割が変動金利を選んでいる日本では、この利上げが家計に直結します。とはいえ、慌てて行動する前に「実際に自分の返済額がいくら増えるのか」を正しく知ることが大切です。

今回の利上げで、変動金利は2026年10月ごろに多くの銀行が一斉に0.25%程度引き上げる展開が最有力とみられています。住宅ローンの変動金利は、各銀行が定める「短期プライムレート」を基準にしており、日銀の政策金利が上がると連動して上昇する仕組みだからです。
ただし、すでに借りている人の毎月の返済額にすぐ反映されるわけではありません。多くの変動金利ローンには「5年ルール」(金利が上がっても5年間は毎月の返済額を据え置く)と「125%ルール」(見直し後の返済額は従来の125%までしか上がらない)があります。既存の借り手への返済額反映は2027年1月以降が一般的です。
注意したいのは、返済額が据え置かれても金利上昇そのものは止まらない点です。返済額のうち利息の割合が増え、元金が減りにくくなります。据え置きで見えにくいだけで、負担は静かに増えているのです。5年ルール・125%ルールの詳しい仕組みは変動金利の5年ルール・125%ルールとは|未払利息リスクと対策で解説しています。

では、変動金利が0.25%上がると返済額はどれくらい増えるのでしょうか。金利0.80%から1.05%に上昇したケースを、借入額別に試算しました。
借入残高 | 0.80%(月) | 1.05%(月) | 月の増加額 | 年間の増加額 |
|---|---|---|---|---|
2,000万円 | 54,612円 | 56,924円 | +2,312円 | +約2.8万円 |
3,000万円 | 81,918円 | 85,387円 | +3,468円 | +約4.2万円 |
4,000万円 | 109,224円 | 113,849円 | +4,624円 | +約5.5万円 |
※当サイト独自試算(借入35年・元利均等返済)。実際の返済額は借入条件・金融機関により異なります。
0.25%の上昇だけなら、月あたりの増加は数千円程度です。ただし、これは1回分の利上げにすぎません。今の増加額が小さくても、さらなる利上げに備えて早めに点検しておくことが大切です。仮に将来さらに1.0%上がって金利1.80%になると、3,000万円の借入では月の返済額が約1万4,000円増える計算になります。

金利上昇局面で慌てないために、次の3つを確認しておきましょう。大切なのは、正しく試算してから判断することです。
不動産取引の現場でも、「金利が怖いから」と慌てて固定金利に借り換えた結果、かえって総支払額が増えてしまうケースは少なくありません。変動と固定はどちらが得か一概には言えず、必ず試算したうえで選ぶことが重要です。判断に迷う場合は変動金利vs固定金利2026|日銀利上げ時代の住宅ローン選び方もあわせてご覧ください。
金利のある時代の住宅ローンは、「放置」ではなく「点検」が基本です。まずは自分の適用金利を確認し、借り換えや繰り上げ返済の試算をしてみましょう。判断に迷うときは、FPや金融機関の専門家に相談することをおすすめします。