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国税庁は2026年7月1日(水)に、令和8年分の路線価を公開します。路線価は相続税や贈与税の計算に使う価格ですが、路線価は公示地価の約8割を目安に決められているため、0.8で割り戻せば自宅の売却相場のおおよその目安も逆算できます。
この記事でわかること
路線価というと「相続のときに使うもの」というイメージが強いかもしれません。しかし、土地の公的な価格指標である路線価は、売却を考えている人にとっても自宅の価値のあたりをつける手がかりになります。明日の公開を前に、路線価の基本と、売却相場への活かし方を整理しておきましょう。

路線価とは、道路(路線)に面した土地1㎡あたりの評価額のことで、相続税や贈与税を計算するときの土地の価格として使われます。正式には「相続税路線価」と呼ばれ、国税庁が毎年公開しています。
路線価には次のような特徴があります。
この「公示地価の約8割」という関係が、売却相場を逆算するときのカギになります。なお路線価は、国税庁の財産評価基準書(路線価図)でだれでも無料で確認できます。

路線価から売却相場の目安を求めるには、次の4ステップで計算します。インターネットと電卓があれば、自分でもおおよその水準をつかめます。
具体的な例で見てみましょう。前面道路の路線価が20万円/㎡、土地面積が100㎡だとすると、計算は次のようになります。
ステップ | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
評価額 | 20万円 × 100㎡ | 2,000万円 |
公示価格相当 | 2,000万円 ÷ 0.8 | 2,500万円 |
売却相場の目安 | 2,500万円 × 1.1〜1.2 | 約2,750万〜3,000万円 |
このように、路線価を起点にすれば、自宅の土地がだいたいどのくらいの価格で取引されそうかのあたりをつけられます。とくに都市部では実勢価格が公示水準の1.5〜2倍になることもあり、人気エリアほど上振れしやすい傾向があります。

路線価からの逆算は便利ですが、あくまで目安である点に注意が必要です。とくに次の3つは押さえておきましょう。
路線価÷0.8や×1.1〜1.2という比率も、地域や地価動向によって変わる目安にすぎません。自宅の売却を本格的に検討するなら、複数の不動産会社に査定を依頼するのが確実です。売却にかかる費用感は不動産売却の費用はいくら?仲介手数料と諸費用の内訳【2026】、住み替えを考えている場合は住み替え完全ガイド|売り先行・買い先行と費用・税金もあわせて参考にしてください。

今回公開される令和8年分の路線価は、全国平均で前年から上昇する見込みです。背景には、地価公示価格が全用途平均・住宅地・商業地のいずれも5年連続で上昇していることがあります。とくに商業地は上昇幅が拡大しており、その動きが路線価にも反映されると考えられます。
路線価が上がるということは、相続税の評価額が増える一方で、自宅を売る場合の相場も上がりやすいことを意味します。売却を検討している人にとっては追い風になりうる一方、相続を控えている人にとっては税負担が増える可能性もあります。7月1日に公開されたら、まずは自宅の前面道路の路線価が前年からどう変わったかを確認してみるとよいでしょう。
明日公開される路線価は、相続税のためだけのものではありません。最後に要点を振り返ります。
路線価で自宅の価値のあたりがついたら、次のステップは不動産会社による査定です。公開された路線価を入り口に、自宅の「今の価値」を具体的に把握してみてはいかがでしょうか。