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この記事でわかること
野村総合研究所(NRI)は2026年6月18日、「2026〜2040年度の新設住宅着工戸数予測」を発表しました。2040年度の新設住宅着工戸数は61万戸となる見通しで、2024年度実績の約82万戸から25%近く減少するという衝撃的な予測です。この予測は、不動産を購入しようとしている方や、保有物件の資産価値を考えている方に直接影響する重要な情報です。

野村総合研究所(NRI)が2026年6月18日に発表した最新予測では、日本の新設住宅着工戸数は今後15年間で着実に減少し、2040年度には61万戸に到達するとされています。2024年度の実績値(約82万戸)と比較すると、約25%もの大幅な減少です。
用途別の内訳を見ると、減少の影響はあらゆる住宅タイプに及んでいます。
カテゴリ | 2024年度(実績) | 2025年度(直近) | 2040年度(予測) | 2040年度変化 |
|---|---|---|---|---|
持ち家 | 約22万戸 | 約20万戸 | 14万戸 | ▲36% |
分譲住宅 | 約23万戸 | 約20万戸 | 18万戸 | ▲22% |
貸家 | 約36万戸 | 約32万戸 | 29万戸 | ▲19% |
合計 | 約82万戸 | 約74万戸 | 61万戸 | ▲26% |
特に持ち家は2024年度比で約36%減という最も急激な落ち込みが予測されており、一戸建てを検討している方にとっては注目すべき数字です。分譲住宅(マンション・一戸建て分譲)も22%の減少が見込まれています。
なお、NRIの住宅着工予測は過去に何度も上方修正を繰り返してきた経緯があります。2020年時点では「2040年度に41万戸」と予測していたものが、2024年時点には「58万戸」、そして今回の最新予測では「61万戸」へと修正されています。この修正の背景には「世帯数が予測を上回る増加を示したこと」「名目GDP成長率が安定的に推移したこと」があります。それでも長期的な減少トレンドは変わらず、2040年度に向けた新設住宅の大幅縮小はほぼ確実視されています。
NRIは減少の主要因として「住宅価格の高騰と金利上昇に所得の伸びが追い付かない」状況を挙げています。実需の縮小により、消費者が賃貸や中古住宅にシフトしていることも供給減少を加速させているとしています(出典:野村総合研究所 ニュースリリース 2026年6月18日)。

新設住宅の供給が2040年度にかけて25%以上減少すれば、不動産市場には複数の経路で影響が波及します。購入検討者にとって最も重要なのは「希少価値の変化」です。
基本的な需給の原則として、供給が少なくなれば同じ需要に対して価格維持・上昇の圧力が働きます。特に分譲マンションは2024年度の約23万戸から2040年度に18万戸(▲22%)へと減少が予測されており、都市部の新築分譲マンションの希少価値は相対的に高まっていく可能性があります。
実際に不動産取引の現場では、新築供給が少ないエリアほど中古物件でも価格が下がりにくい傾向があることが知られています。2040年に向けた供給縮小は、今購入する物件のリセールバリューにとってプラスに働く可能性があります。
NRIの予測によると、大都市圏(東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪府)では貸家は世帯数比で安定供給が見込まれる一方、持ち家・分譲の減少が進むとされています。地方では全面的な供給縮小が予測されており、地方の新築供給は都市部よりも急激に落ち込む見通しで、地方の不動産資産価値への影響は特に注意が必要です。
新築の供給が減れば、住宅を求める需要は中古市場に向かいます。すでに「中古住宅+リフォーム」への注目は高まっており、この傾向は2040年に向けてさらに強まると考えられます。中古物件の保有者にとっては、将来的に売却しやすい環境になる可能性があります。

「住宅の供給が減る=今が買い時」とシンプルに言い切ることはできませんが、NRIの予測は「いつ買うか」を考える上で重要な参考情報を提供しています。
2026年現在はまだ年間74万戸程度の供給がある状態です。これが2040年に61万戸まで減れば、選択肢の数は単純計算で約17%少なくなります。特に立地・広さ・設備にこだわりがある方にとっては、「選べる物件数が多い今」に動くことに合理的な側面があります。
一方で、日銀の利上げ政策が続けば住宅ローンの変動金利は上昇圧力を受けます。価格と金利の両方が上昇すれば、月々の返済負担は今より重くなる可能性もあります。購入のタイミングは「供給量」だけでなく、自分のライフプラン・資金計画との整合性で判断することが最重要です。
NRIの予測はあくまで「マクロの需給の方向性」を示すものです。自分の購入判断については、宅地建物取引士や住宅ローンアドバイザーなど、専門家への相談を強くおすすめします。
野村総合研究所が2026年6月18日に発表した最新予測では、2040年度の新設住宅着工戸数は61万戸(2024年度比約25%減)とされています。本記事の要点をまとめます。
住宅供給の長期トレンドを知ることは、不動産購入・保有・売却の判断を後押しする重要な情報です。購入を検討している方は、このマクロデータも参考にしながら、自分に合ったタイミングで動き出してみてください。