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この記事でわかること:不動産登記簿(登記記録)の構成と読み方、所有権・抵当権・地役権など重要な権利の意味、登記手続きに関連する必須用語20語を解説します。
「登記簿謄本を取り寄せたけど何が書いてあるかわからない」「甲区・乙区って何?」——不動産取引では登記に関する用語が頻出しますが、その意味を正確に理解している方は意外に少ないです。この記事では不動産登記の重要用語20語を初心者向けにわかりやすく解説します。
不動産の登記記録(登記簿)は以下の3つの部分から構成されています。
不動産の物理的な状況と権利関係を法務局のコンピュータで管理したデータのこと。「登記簿謄本」「全部事項証明書」とも呼ばれる書類がこれにあたる。
登記記録に記録された全内容を証明する書類。法務局またはオンラインで取得できる。不動産売買・ローン申請の際に必要とされる。
不動産の物理的な状況(新築・増改築・滅失等)を登記記録に反映させる手続き。建物を新築した際は1か月以内の申請が義務付けられている。
新築建物について、初めて所有権を登記する手続き(所有権保存登記)。表示登記後に行う。
土地の用途による区分。宅地・田・畑・山林・雑種地など23種類がある。登記上の地目と実際の使用状況が異なる場合がある(変更申請が必要)。
登記記録に記録されている土地の面積(㎡)。実際の測量値と異なる場合があり、売買時には実測図との照合が重要。
法令の制限内で、その物を自由に使用・収益・処分できる権利(民法第206条)。不動産の最も基本的な権利で、甲区に記録される。
不動産の所有権が売主から買主(または被相続人から相続人)に移ったことを法務局に記録する手続き。売買の場合は決済日に司法書士が手続きを行うことが一般的。登記しないと第三者に所有権を主張できない。
住宅ローン等の担保として不動産に金融機関が設定する権利。乙区に記録される。ローンの返済が滞った場合、金融機関は抵当権を行使して競売にかけられる。ローン完済後は「抵当権抹消登記」が必要。
一定の範囲内で繰り返し借入れができるよう設定する担保権。個人の住宅ローンより事業資金の調達に多く使われる。通常の抵当権と異なり、弁済しても消滅しない。
一定の目的のために他人の土地(承役地)を自分の土地(要役地)のために利用する権利。最も一般的なのは「通行地役権」(隣地を通路として通行する権利)。契約で設定し、登記することで第三者への対抗力を持つ。
賃料を支払って他人の不動産を使用・収益する権利。登記された賃借権は第三者への対抗力を持つが、一般的な賃貸借では登記されないことが多い。
本登記をするために必要な条件が整っていない段階で、将来の本登記の順位を保全するために行う登記。売買代金の一部しか支払われていない段階での所有権移転など。
債権者が債務者の不動産を強制執行のため処分できない状態にする手続き。乙区に記録され、差押のある不動産は売買が制限される場合がある。
登記申請において権利を取得する側を登記権利者、権利を失う側を登記義務者という。売買による所有権移転の場合、買主が権利者・売主が義務者となる。
登記申請の際に国に納める税金。税率は登記の種類や不動産の固定資産税評価額により異なる。所有権移転登記は固定資産税評価額の0.4〜2%が目安。
法務局への登記申請を代理で行う国家資格者。不動産売買の決済時に、所有権移転登記・抵当権設定登記などをまとめて手続きする。報酬は数万〜10万円程度(物件の種類や複雑度により異なる)。
住宅ローンを完済した後、設定されていた抵当権を登記記録から消す手続き。金融機関から「抵当権解除証書」等の書類が送付されてくるため、受け取ったら速やかに手続きを行うことが推奨される。
被相続人(亡くなった人)から相続人へ不動産の所有権を移す登記手続き。2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に申請しないと10万円以下の過料が課される場合がある。
法務局の窓口で取得できます(手数料:600円/通)。また、法務局のオンライン申請サービスでは手数料が500円に割引されます。不動産の所在地を管轄する法務局が管轄局ですが、最寄りの法務局でも取得可能です。
登記は義務ではありませんが(相続登記は2024年から義務化)、登記をしないと「第三者への対抗力がない」状態になります。つまり、同じ不動産を二重に売却された場合に、先に登記した方が優先されます。売買・相続・抵当権設定後は速やかに登記手続きをすることが重要です。
法律上、本人が自ら申請することは可能です(本人申請)。ただし書類の準備や手続きが複雑で、住宅ローンを利用する場合は金融機関から司法書士の利用を求められるケースが一般的です。複雑な案件や大きな金額が動く取引では、専門家に依頼することを推奨します。