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この記事でわかること:不動産売却で発生する税金の種類と計算方法、最大3,000万円を控除できる居住用財産の特例の使い方、確定申告の手続きと必要書類を解説します。
「マンションを売却したら税金はいくらかかるの?」「3,000万円控除があると聞いたけど、自分は使えるの?」——不動産を売却する際、税金の不安を抱える方はとても多いです。
この記事では、不動産売却でかかる税金の仕組みから、節税に使える特例・確定申告の手順まで、初心者にもわかりやすく解説します。なお、個々の税務については税理士や税務署への相談をあわせてご検討ください。
不動産を売却して利益が出た場合、その利益(譲渡所得)に対して「譲渡所得税」が課されます。譲渡所得税は所得税と住民税を合わせた税金で、不動産売却の翌年に確定申告で納付します。
重要なのは、「売却価格がそのまま課税対象になるわけではない」という点です。売却価格から取得費(購入時の費用)と譲渡費用(売却時の費用)を差し引いた「譲渡所得」に対して税金がかかります。
譲渡所得の税率は、売却した年の1月1日時点での不動産の所有期間によって大きく異なります。
所有期間が5年を超えるかどうかで税率がほぼ半分になります。売却タイミングを計る際に重要な判断基準です。なお、所有期間は「売却した年の1月1日時点」で判定するため、取得から5年1か月後でも1月1日をまたいでいなければ短期扱いになる点に注意が必要です。
譲渡所得は次の計算式で算出します。
譲渡所得 = 譲渡価額 ー 取得費 ー 譲渡費用
出典:国税庁「No.3202 譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」
取得費が不明な場合(購入時の書類を紛失した場合など)は、「売却価格の5%」を概算取得費として使用できます。この特例は取得費が実際に5%未満だった場合にも有効ですが、取得費が明確に高い場合はかえって税負担が増えるため、書類の確認を優先することを推奨します。
【例】10年前に3,500万円で購入したマンションを4,000万円で売却した場合(取得費3,200万円・譲渡費用200万円)
このように、3,000万円控除を利用することで税負担を大幅に軽減できる場合があります。
自宅(居住用財産)を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。これが「居住用財産の3,000万円特別控除」です。所有期間の長短を問わず適用でき、要件を満たせば譲渡益が3,000万円以内であれば税額をゼロにできます。
主な適用要件は以下の通りです。
出典:長谷工の仲介「居住用財産の3,000万円特別控除とは?」
居住用財産を10年以上所有していた場合、3,000万円特別控除と組み合わせて「10年超所有軽減税率の特例」も適用できます。この特例により、3,000万円控除後の残り譲渡益に対する税率がさらに軽減されます(譲渡益6,000万円以下の部分:14.21%)。
不動産を売却した翌年の2月16日〜3月15日に、管轄の税務署に確定申告書を提出します。3,000万円控除の適用で課税額がゼロになる場合でも、確定申告は必須です。電子申告(e-Tax)でも手続き可能です。
原則として使えません。賃貸用物件は「居住用財産」にあたらないため、3,000万円特別控除の対象外です。ただし、かつて自分が住んでいた物件を賃貸に出した後、住まなくなってから3年を経過する年の12月31日以内に売却する場合は適用できることがあります。詳細は税理士や税務署にご相談ください。
譲渡損失が発生した場合でも、一定の要件を満たせば「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」を利用でき、給与所得などと損益通算して節税できる場合があります。確定申告で申告することで恩恵を受けられるため、赤字でも申告を検討する価値があります。
売却した物件の3,000万円控除と、新たに購入した物件の住宅ローン減税を同じ年または前後2年に受けることは原則できません。売却と購入のどちらを優先するかは試算したうえで判断することをおすすめします。なお、一定の条件を満たせば買換え特例と組み合わせられる場合もあるため、税理士への相談が有効です。